海外テニス

「妻に泣きついていたよ」パリマスターズ優勝の24歳メドベージェフが、不調時の大きな支えに感謝

中村光佑

2020.11.09

パリマスターズ優勝トロフィーを妻のダリアさんと持つメドベージェフ。(C)Getty Images

 テニスのパリ・マスターズ(フランス/パリ/屋内ハード)は現地8日に男子シングルス決勝が行なわれ、第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)が第4シードのアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)を5-7、6-4、6-1の逆転で勝利を収めた。第1セットを落としたものの、粘り強いテニスを見せたメドベージェフが同大会初優勝を決めた。

 試合終了直後には真っ先に陣営席へと向かい、妻のダリアさんと喜びのハグを交わしたメドベージェフ。その後、インタビューに応じ、「第1セットは苦戦を強いられた」とした上で、「3回目のマスターズの優勝はとてもハッピーな気分だ。徐々にサーシャ(ズべレフ)にプレッシャーをかけられたことが良かったかな」と充実した表情で語った。

 今シーズンはここまでツアー優勝がなかっただけに、各国を転戦する中で思うような結果を残せていなかった自分に苛立っていたことも明かしている。

「僕はパリ大会の前までコンディションがベストではなかった。調子が悪くて妻(ダリアさん)に泣きついていたよ。いや、泣きついていたというよりは愚痴っていた。『自分のプレーのレベルが十分じゃない。今年は決勝に行けていない』とね。パリで今年最初の優勝を果たせたことはとてもうれしい」と締めくくった。
 
 また、優勝者スピーチでは「サーシャ、準優勝おめでとう。僕よりも1歳年下なのに、君も君のチームも本当に素晴らしいと思う。体調を悪くしながらもここまで結果を残していることは称賛に値する」とズべレフを気遣い、「自分のコーチと妻に感謝したい。マスターズで勝ててよかった。お客さんがいれば僕はもっとスピーチがうまいのだけれど」と時折冗談を交えながらも喜びを表した。

 メドベージェフはすでに最終戦の出場権を獲得しており、最新発表のランキングでもロジャー・フェデラー(スイス)を抜いて4位に躍り出ることが確定している。最終戦でもタイトル獲得を目標に、持ち味の粘り強いテニスで活躍を見せてもらいたい。

文●中村光佑

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