テニス選手ノバク・ジョコビッチ（セルビア）の2020年の年末最終ランキング１位が確定したことを、 ATP(男子プロテニス協会)が発表した。ジョコビッチにとって6度目の最終ランキング1位であり、ピート・サンプラス（アメリカ）が6年連続（1993年～1998年）で得た最多記録に並んだ。また、33歳での最終ランキング1位は、最年長記録である。

　ジョコビッチは、「ピートは、自分が子どもの時から尊敬していた選手だったので、彼の記録に並んだことは夢のようだ。これからも、もっと良い選手になるため努力を続け、愛するテニスで多くの記録を破っていきたい」と、６度目の栄誉についてコメントした。ジョコビッチは、2011年、2012年、2014年、2015年、2018年、そして今年2020年に１位を獲得している。

　ATP会長のアンドレア・ガウデンツィ氏は、「1年を世界1位で終えることは、テニス界においては、最も印象的な成果の１つ言える。シーズンを通して持続的な成功が必要とされる。ノバクが6度目の最終ランキング1位を達成し、ピートに匹敵する記録を達成したことは本当に素晴らしく、彼は歴史に名を残し続けている」と、ジョコビッチを称えた。
  　ジョコビッチは2020年9月21日に、サンプラスの通算286週目の首位保持記録を抜いており、今日11月9日から、ATPランキング総合294週目の首位に立つ。もし、このままジョコビッチがトップの座を手放さなければ、フェデラーが記録した310週目を、2021年3月8日に抜くことになる。

　世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響で縮小された2020年、ジョコビッチの試合記録は、現在のところ39勝3敗である。ATPカップではセルビアを優勝に導き、全豪オープンでは決勝でティームを倒して優勝、２月のデューティーフリーテニス選手権（ATP500）、マスターズ1000のウェスタン＆サザンオープンと、イタリア国際でもタイトルを獲得するという驚異的な成績である。先月のローラン・ギャロスでは、ナダルに優勝を譲りはしたが、準優勝だった。今季のナンバー１は納得の結果である。

　ジョコビッチは、11月15日から22日までロンドンのO2アリーナで開催されるATPファイナルズに出場し、ATP最終ランキング１位のトロフィーを公式に授与される。彼はこの大会で、6度目のトロフィー獲得を目指す。

文●東真奈美

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