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海外テニス

「厳しい状況は23年、または24年シーズンまで…」全豪オープンテニスのディレクターがコロナ禍での大会運営について語る

中村光佑

2020.11.11

全豪オープンのトーナメントディレクターを務めるクレイグ・タイリー氏。(C)Getty Images

全豪オープンのトーナメントディレクターを務めるクレイグ・タイリー氏。(C)Getty Images

 テニスの四大大会、『全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)』のトーナメントディレクターを務めるクレイグ・タイリー氏がイギリスのタブロイド紙『The Daily Mail』のインタビューに応じ、その中で今後数年間は同大会の通常通りの開催が難しいのではないかとの見解を示している。

「すでに2022年大会開催のシナリオも準備している」というタイリー氏だが、「現段階では今年1月のような通常(観客あり)スタイルでの開催ができるとは思えない。むしろ今の厳しい状況は23年、または24年シーズンまで続くのではないかとも考えている」と、今後の展望を語った。

 現状、21年度の開催については、新型コロナウイルスの影響による渡航制限の問題で、オーストラリア政府の対応を待っている段階にある。大会に出場するプレーヤーは渡航後の14日間の自己隔離が免除されるものの、開催の可否に関しては政府の最終決定が大きく影響するようだ。それでも主催側は例年通りメルボルンでの開催の可能性を探っている。
 
 一方でタイリー氏は、新型コロナウイルスの感染拡大がスポーツ界に及ぼす収益減の流れを懸念している。「現実的には(どの大会でも)財政面は厳しくなる。より大規模な大会は生き残り、(収益の点で)重い負担を強いられている大会は生き残れない」と語った上で、「我々は(コロナ禍で)現実的に考え、選手たちの開催への期待と収益面、そしてプレーをする機会を設けることなど、すべてをしっかりと管轄する必要がある。そうして今後も全豪オープンが持続可能なイベントになるようにしていく」と、前向きに話した。

 今年度、全米オープンでは無観客開催、全仏オープンは開催時期の変更などを余儀なくされただけに、約2ヶ月後に迫る全豪オープンも何らかの変更が加わる可能性が高い。それでも、あらゆる手段を講じた上で、何とか大会が無事に開催されることを祈りたい。

文●中村光佑

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