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ATPファイナルズのためなら「月にでも行く」。フェデラーが来シーズンのファイナルズ出場に意欲

スマッシュ編集部

2020.11.20

17度目の出場となった昨年のATPファイナルズでは、ベスト4に進出したフェデラー。(C)Getty Images

 今年2度の右ヒザの手術により、ツアーを離脱しているロジャー・フェデラー(スイス)が、ATP公式サイトのビデオインタビューに参加。インタビュアーであるティム・ヘンマン氏、ビヨン・ボルグ氏との豪華なトークセッションで、現在開催中の『Nitto ATPファイナルズ』が自身のキャリアにどれほど重要な大会だったのかを語った。

 シーズンで最も好成績を収めた8選手しか参加できないATPファイナルズに、初出場の2002年から2019年まで17回出場し、6度の優勝を果たしているフェデラー。決勝には10回進出しており、これは大会最多記録だ。

 数年おきに開催地を移してきたATPファイナルズだが、フェデラーはこれまで3都市で優勝を経験している。初優勝はアメリカ・ヒューストンでの2003年大会。当時はまだ『マスターズ・カップ』という名称だったが、この大会の決勝でアンドレ・アガシ氏をストレートで下した。

「あの年のマスターズ・カップに出場できたことはとても大きな出来事だった」と語るフェデラー。「この大会は、僕にとってまさにブレイクスルーのトーナメントだったと言える」と、同大会が自身のキャリアに与えた影響を振り返る。
 
 翌2004年には、3つのグランドスラムタイトル(全豪、全英、全米)を重ね、マスターズ・カップも連覇を達成。シーズン通算で74勝6敗という戦績は、1984年にジョン・マッケンロー氏が82勝3敗を記録して以来の好成績だった。その翌年から中国・上海に会場を移したマスターズ・カップでは、2006年、2007年に優勝している。

 そして、現在の会場であるイギリス・ロンドンで、2010年にラファエル・ナダル(スペイン)を、2011年にジョー‐ウィルフリード・ツォンガ(フランス)を破り優勝。「ヒューストン、上海、ロンドンと3つの異郷の地で優勝できたことは、とても特別なことだったよ」とフェデラーは語った。

 ロンドンでの開催は今年で最後となり、来年からはイタリア・トリノで開催される。2度にわたる右ヒザの手術を経ての復帰となる来シーズンだが、フェデラーはこのトリノ大会への出場を狙っているようだ。

「正直なところ、大会がどこに移動するかは関係ない。できることなら月にでも行きたいくらいだよ」

 40歳を迎える2021年シーズン。ATPファイナルズ4都市目のコートを踏むことはできるのか。生ける伝説の挑戦に注目だ。

構成●スマッシュ編集部

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