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国内テニス

有明で日本男子が金星の連発!ダニエル太郎も続いた、第2シードチョリッチへの勝利!

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2019.10.01

チョリッチを破って大会初勝利を挙げたダニエル太郎。写真:茂木あきら(THE DIGEST写真部)

チョリッチを破って大会初勝利を挙げたダニエル太郎。写真:茂木あきら(THE DIGEST写真部)

【楽天ジャパンオープンテニスチャンピオンシップ2019】
シングルス本戦1回戦/10月1日(火)
ダニエル太郎[WC] 6-4 4-6 7-6(5) B・チョリッチ(2)

「チョリッチのことはトップ100の頃から知っていて、そんなに上の感じがしない。タフな相手だけど無理じゃないという感じだった」

 ドローミーティングで初戦の相手が第2シードのボルナ・チョリッチと決まった時、ダニエル太郎はそう思ったという。その言葉通り、今日のダニエルは臆することなくチョリッチに真っ向からストローク勝負を挑み、ファイナルタイブレークの激戦の末、勝ち切った。

 第1セットは、調子の上がらないチョリッチから多くのミスを引き出し、ダニエルが6-4で先取。第2セットは詰めの段階で連続ダブルフォールトを犯して落としたが、先にブレークしていたのはダニエルで、内容的には彼がコントロールしていると言ってよかった。その支えとなったのは、改良を図ったフォアハンドだ。

 元来、ダニエルは守備型のプレースタイルで、卓越したコートカバーと安定性を備える反面、自分からの攻撃力はさほど高くなかった。その課題を克服すべく、最近はフォアハンドの強化に着手。今季は成績が上がらない時期もあったが、ようやくそれが形になってきたようで、今日の試合ではチョリッチの強打をがっしりと受け止めながら、自らも機を見て攻撃を仕掛けた。
「フォアで相手を振り回せたのは大きかったと思う。高いチャンスボールは結構ウイナーが取れた。そういうのができると試合の流れが変わるし、ポイントパターンが増えて相手もミスをする」
 一方で、強打に頼りすぎないのも、ダニエルらしいところだった。第3セットは互いにキープが続くがっぷり四つの展開。そこで考えたのは「とにかく続けて続けて、相手にミスってほしいというところもあった。そうしたらやっぱりミスってくれた」。

 均衡状態から抜け出すために、確実に守備を固めるか、ギアを上げて攻めるかは、判断が難しいところだ。ダニエルはそこまでの展開から「後ろでつないだほうが僕に有利。ベースラインでは彼もちょこちょこミスをしていたから、そういうパターンに持っていこうと思った」と、堅実な選択をした理由を語る。状況に応じてそういう冷静な見極めができるようになったのも、彼の成長した部分だろう。

 ダニエルが楽天オープンで勝利したのは、5回目の挑戦で初めてだ。初白星はそうした成長の証しと言えよう。2回戦の相手は56位のジョーダン・トンプソン。このまま行けるところまで駆け上がってほしい。

■10月2日の主な試合予定■

〇コロシアム(11時開始)
第1試合 D・ゴファン(3) vs P・カレノブスタ
第2試合 R・アルボット  vs  内山靖崇[Q]
第3試合 N・ジョコビッチ(1) vs 添田豪[WC]
第4試合 西岡良仁 vs L・プイユ(5)

〇楽天カードアリーナ(第1試合は11時開始)
第4試合 R・ボパンナ/D・シャポバロフ vs F・マーティン/内山靖崇[WC]
※[WC]=ワイルドカード(主催者推薦枠)、[Q]=予選上がり、カッコはシード

■大会情報■
楽天ジャパンオープン
9月30日~10月6日(本戦)
会場・有明コロシアム及び有明テニスの森公園
 
取材・文● 渡辺隆康(スマッシュ編集部)

【日本人PHOTO】内山靖崇、ダニエル太郎も揃ってシードを破り、2回戦進出!

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