海外テニス

「特別な扱いを受けることはない」。マリーの渡豪についてビクトリア州保健当局が説明

中村光佑

2021.01.16

不運なタイミングでの感染となったマリー。(C)Getty Images

 テニス系海外メディアの『UBITENNIS』によると、新型コロナウイルスへの感染が確認された元世界ランク1位のアンディー・マリー(イギリス)について、ビクトリア州政府は陰性が証明されない限り、彼の全豪オープンへの参加を認めない方針だという。

 ワイルドカード(主催者推薦)で全豪オープンへの出場が決定していたマリーは渡豪直前のPCR検査で陽性反応を示したため、現在はロンドンの自宅に隔離されている。マリー自身は依然として大会への出場を希望しているものの、現地での1月15日からの検疫は不可能となった。

 これに伴い、大会主催者側は公式の声明文で「全豪オープンのファンはアンディーを愛しており、彼がこのメルボルンでの試合をどれだけ愛しているか、この機会のためにどれだけ努力してきたかを私たちは知っています」とマリーを気遣うコメントを残している。
 
 一方で、ビクトリア州の保健担当大臣であるマーティン・フォーリー氏は記者団に対し、「マリー氏に関しては、陽性反応が出た人はメルボルンとオーストラリアに入ってくるプログラムに参加できないことを最初から明確にしてきた」とした上で、「当該選手や他の1240人のプログラム参加者は、メルボルンに渡航する場合、陰性反応が出たことを証明する必要がある」と述べた。

 続けてフォーリー氏は「(マリー氏が)特別な扱いを受けることはない。他の選手たちと同じように厳格な取り決めを受けることになるため、もし彼がオーストラリアに来る前に陽性反応が出た場合、彼は入国を拒否される」と説明している。

 2年ぶりに全豪オープンへ帰ってくることを予定していたマリーだったが、何とも不運なタイミングでの感染となってしまった。幸い症状は軽いようだが、まずはしっかりと回復することを祈りたい。

文●中村光佑

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