海外テニス

「シングルス2試合は戦う。もしかしたらダブルスも」錦織圭が意気込み! ATPカップに挑む日本チームが会見〈SMASH〉

内田暁

2021.02.02

隔離明け初の試合に向けてミルニーコーチ(右)と調整を進める錦織は「ベストを尽くすだけ」と前を見据える。(C)Getty Images

 2月2日に開幕するATPカップ(男子国別対抗戦/2月2日~6日)を控え、日本チームが2月1日に、開催地のメルボルンで会見に臨んだ。

 ただニュージーランドに住むマクラクラン勉は、ニュージーランドからオーストラリアへの渡航が一時的に停止していたため、未だ現地入りできず。会見にはマクラクランを除く、錦織圭、西岡良仁、松井俊英、そして錦織のコーチのマックス・ミルニーが、キャプテンとして参加した。

 メンバーの1人を欠き、エースの錦織は2週間の完全隔離が明けたばかり。

 波乱含みの船出となる日本だが、それでも会見に挑んだチームが明るい空気に包まれていたのは、隔離期間が明けた開放感、そしてキャプテンも含めたチームの面々がまとう、個性的で自由な気質ゆえかもしれない。

 2年前まで第一線で活躍したダブルス名手のミルニーは、全ての日本メンバーと親交が深い。松井とは1歳違いで、西岡のことは、彼がIMGアカデミーに留学した15歳の頃から知る間柄だ。

 ミルニーが「トシ(松井)が、今もまだ身体を鍛え現役で活躍していることに敬意を表します」と言った時に松井が浮かべたおどけた笑み、そして「彼は身体は小さいが、常に大きなハートでプレーする」と賛辞を向けられた西岡が見せる感慨深げな表情が、互いの信頼感を物語る。
 
 もちろん錦織に対しては、「とても長いことお互いを知っている。ともに練習もしたし、彼が努力する姿をずっと見てきたので、今こうして彼がこの地位にいることをそごくうれしく思う」と、温かい視線を向けた。

 その錦織は、完全隔離が解けてからの2日間、アレクサンダー・ズベレフやファビオ・フォニーニらと練習し、トップ選手の打球と外界の空気に身体を慣らしている。

 久々にコートでボールを打った感触は、「隔離中もなるべくボールの感覚を失わないように壁に向かって打っていたので、意外と感覚は失っていないなと感じています」と、まずまずといった様子。

「部屋には、トレッドミルやバイク、メディシンボールもあったので、トレーニング的には問題なくできていた」と言い、フィジカル面の影響はそこまで感じていないようだ。
 
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