海外テニス

ジョコビッチが苦しい状況下でグランドスラム300勝を達成。「トレーナーがすごくいい仕事をしてくれた」【全豪オープン】〈SMASH〉

中村光佑

2021.02.15

ラオニッチ戦を制してベスト8に進出したジョコビッチ。(C)Getty Images

 テニスの四大大会「全豪オープン」(オーストラリア/メルボルン)は14日に男子シングルス4回戦が行なわれ、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第14シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)を7-6(4)、4-6、6-1、6-4で下し、本大会3年連続12度目となるベスト8進出を決めた。これによりジョコビッチは歴代2位となるグランドスラム通算300勝を達成した。

 12日の3回戦でテイラー・フリッツ(アメリカ)と対戦した際に右脇腹を負傷し、「この故障は何か深刻な状況だから心配」と不安を口にしていたジョコビッチ。それでも試合が始まると持ち味のディフェンス力を発揮し、ラオニッチの攻撃を封じ込めた。第2セットこそ失ったものの、第3・4セットでは1度もブレークポイントを許さずに勝利を収め、見事に節目の記録を打ち立てた。

 試合後のオンコートインタビューに応じたジョコビッチは「今日の試合(4回戦)の準備はほとんど何もしていなかった。フリッツとの試合から今日までの2日足らずの時間を使って、脇腹の痛みを少しでも和らげようとした。昨日(13日)はラケットを握ることもなかった」とコンディション調整に全力を尽くしたことを明かした。
 
 一方でジョコビッチは「トレーナーがすごくいい仕事をしてくれた。(ラオニッチのような)手ごわい相手に勝てたから何も言うことはない」と喜びを語った上で、「とにかくベストを尽くして、上まで突き進んでいきたい。まだまだ大会は続くが、何とか自分の状況がよくなることを祈っている」と先を見据えている。

 なお、ジョコビッチは16日に行なわれる準々決勝で第6シードのアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)と対戦することが決まった。痛めた脇腹の状態は気になるところだが、前人未踏の9度目の優勝に向けて、まずはしっかりと回復に努めることが必要だ。

文●中村光佑

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【動画】全豪OP。ジョコビッチ対ラオニッチ戦のハイライト