4月10、11日にわたり「Japan Premium Tennis Tournament 盛田正明杯」が、吉田記念テニス研修センター(TTC)で開催された。実業団の団体戦「日本リーグ」が新型コロナウイルスの影響で中止になったことから、選手たちに活躍の場を提供することを目的として、今回誕生した大会だ。
今大会には実業団チームの他に、大学や高校も参戦。男子10チームにより争われ、橋本総業ホールディングスが、三菱電機に2-1で勝利し、初代チャンピオンには輝いた。
決勝戦は、2020年に開催された前回の日本リーグ決勝と同じカードとなったが、出場したメンバーには変化があった。シングルス2では、三菱電機のルーキー、田中優之介が善戦。田中がリードを奪うも、橋本総業HDのキャプテンを務める斉藤貴史が意地の挽回を見せ、7-5で第1試合を制した。
橋本総業HDのシングルス1には、今年の4月から加入したATP204位の伊藤竜馬が登場。対する三菱電機のシングルス1は23歳の高橋悠介。ツアー中断中にフィジカルを鍛えた効果もあり、動きにも切れがある高橋が、先にリードを奪い6-3で勝利を挙げた。
今年はフューチャーズの大会で思うような結果が出せていなかった高橋は、「格上のチャレンジャーレベルの選手との対戦で、どれぐらいできるか楽しみだった。(勝利して)今やっていることが正しいと自信になりました。上のレベルの大会にもチャレンジしていきたいと思います」と、浮上のきっかけをつかめたようだ。
勝負はダブルスへ。橋本総業HDは全日本覇者の中川直樹と、昨年チームに加入した田沼諒太のプロコンビ。三菱電機は恒例の矢多弘樹/福田健司の社員ダブルス。この対戦は「緊張を楽しめるようになってきた」というプロペアが6-3で勝利し、橋本総業HDの優勝が決まった。
キャプテンの斉藤は勝因を「チームワーク」だという。今回の会場となったTTC内の「HAT DOME」は、橋本総業HDの拠点で、いつでも練習できる環境にある。その上、「コロナ禍で移動が難しいということで、近くに合宿所まで用意してくれた。日頃から一緒に頑張れているのが他のチームにはない強みとなったと思います」。企業の手厚いサポートに、結果で応えた形となった。
今大会の開催については、どの選手も感謝の気持ちを述べており、学生が加わったことで面白さも感じている様子だ。伊藤竜馬は「これから2、3年はこの状況は続くと思う。国内でできる試合を組んでもらえるのはありがたい」と語る。日本テニス界が停滞してしまわないように、国内の大会が活性化していくことを願う。
【決勝結果】※1セットマッチ
橋本総業ホールディングス[2-1]三菱電機
シングルス2:斉藤貴史[7-5]田中優之介
シングルス1:伊藤竜馬[3-6]高橋悠介
ダブルス:中川直樹/田沼諒太[6-3]矢多弘樹/福田健司
【順位】
優勝/橋本総業ホールディングス
準優勝/三菱電機
3位/早稲田大学
4位/レック興発
取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)
【全日本テニス選手権PHOTO】高橋、斉藤らが戦った全日本男子出場選手のプレー集!
今大会には実業団チームの他に、大学や高校も参戦。男子10チームにより争われ、橋本総業ホールディングスが、三菱電機に2-1で勝利し、初代チャンピオンには輝いた。
決勝戦は、2020年に開催された前回の日本リーグ決勝と同じカードとなったが、出場したメンバーには変化があった。シングルス2では、三菱電機のルーキー、田中優之介が善戦。田中がリードを奪うも、橋本総業HDのキャプテンを務める斉藤貴史が意地の挽回を見せ、7-5で第1試合を制した。
橋本総業HDのシングルス1には、今年の4月から加入したATP204位の伊藤竜馬が登場。対する三菱電機のシングルス1は23歳の高橋悠介。ツアー中断中にフィジカルを鍛えた効果もあり、動きにも切れがある高橋が、先にリードを奪い6-3で勝利を挙げた。
今年はフューチャーズの大会で思うような結果が出せていなかった高橋は、「格上のチャレンジャーレベルの選手との対戦で、どれぐらいできるか楽しみだった。(勝利して)今やっていることが正しいと自信になりました。上のレベルの大会にもチャレンジしていきたいと思います」と、浮上のきっかけをつかめたようだ。
勝負はダブルスへ。橋本総業HDは全日本覇者の中川直樹と、昨年チームに加入した田沼諒太のプロコンビ。三菱電機は恒例の矢多弘樹/福田健司の社員ダブルス。この対戦は「緊張を楽しめるようになってきた」というプロペアが6-3で勝利し、橋本総業HDの優勝が決まった。
キャプテンの斉藤は勝因を「チームワーク」だという。今回の会場となったTTC内の「HAT DOME」は、橋本総業HDの拠点で、いつでも練習できる環境にある。その上、「コロナ禍で移動が難しいということで、近くに合宿所まで用意してくれた。日頃から一緒に頑張れているのが他のチームにはない強みとなったと思います」。企業の手厚いサポートに、結果で応えた形となった。
今大会の開催については、どの選手も感謝の気持ちを述べており、学生が加わったことで面白さも感じている様子だ。伊藤竜馬は「これから2、3年はこの状況は続くと思う。国内でできる試合を組んでもらえるのはありがたい」と語る。日本テニス界が停滞してしまわないように、国内の大会が活性化していくことを願う。
【決勝結果】※1セットマッチ
橋本総業ホールディングス[2-1]三菱電機
シングルス2:斉藤貴史[7-5]田中優之介
シングルス1:伊藤竜馬[3-6]高橋悠介
ダブルス:中川直樹/田沼諒太[6-3]矢多弘樹/福田健司
【順位】
優勝/橋本総業ホールディングス
準優勝/三菱電機
3位/早稲田大学
4位/レック興発
取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)
【全日本テニス選手権PHOTO】高橋、斉藤らが戦った全日本男子出場選手のプレー集!