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「プレーできなくなるとも考えた…」右ヒジのケガから復活を遂げたプイユがトップ100に久々の勝利で歓喜!<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.04.14

完全復活に向けて順調な道のりを辿っているプイユ。(C)Getty Images

 モンテカルロ・マスターズ(モナコ・モンテカルロ/ATPマスターズ1000/クレー)の1回戦で世界ランク86位のルーカス・プイユ(フランス)は、同48位のギド・ペラ(アルゼンチン)を下し、2019年10月以来となるトップ100からの勝利を上げた。

 右ヒジのケガによる1年半のツアー離脱を乗り越えたプイユは、ATPツアー公式サイトのインタビューに答え、「僕のメンタルにとっても、僕のゲームにとっても、僕の自信にとっても、良い勝利になりました」と、復活に歓喜した。

 これまでツアー5勝を上げ、18年3月にはキャリアハイとなる世界ランク10位を記録したプイユだが、19年9月頃から右ヒジの状態が悪化。ツアーから離れて、医師からのアドバイスに従い様々な検査や治療を受けたが、長らく合併症に悩まされ続けた。この間には「もう普通にプレーできなくなるかもしれない」とさえ考えていたという。

 昨年3月に、新型コロナウイルスの感染拡大によってツアーが中断となる直前、チャレンジャー大会で1試合のみプレーしたが、7月には手術を受け、残りのシーズンは大会に出場しなかった。それでも今シーズンは、下部大会を含めてこれまで7大会に出場。戦績も4勝6敗と、本格復帰直後にしてはまずまずといった内容を残してきた。
 
 長いツアー離脱の期間に「自分がこれまで何をしてきたのか、何をしたいのかを考えることができた」というプイユは、これにより「物事を多角的に見られるようになった」と、復帰後の変化を明かす。

 右ヒジの状態についても「すべて順調で、痛みもないし(再発の)怖さもない。サービスも普通に打てているよ。1年以上も100%のサービスが打てていなかったから。とても長い時間だったね」と語った。

 元のレベルに戻るためにはまだまだ調整が必要なようだが、それでも彼は「1年半もラケットに触れなかったんだ。テニスができずとても寂しかった。でも今はプレーできているし楽しめている。毎朝起きて、好きなことや努力してきたことを続けられることができて幸せだよ」と、プレーできる喜びをかみしめている様子だ。

構成●スマッシュ編集部

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