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全米王者のティームが、フェデラーのグランドスラム上位進出に太鼓判「そうでなければ彼はプレーしていない」<SMASH>

中村光佑

2021.05.13

ティーム(左)はフェデラー(右)のプレーについて「非現実的なスキルを持っている」と称賛。四大大会、特にウインブルドンでは上位進出できると予想する。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「イタリア国際」(5月9日~5月16日/イタリア・ローマ/クレー/ATP1000)に出場している世界ランク4位のドミニク・ティーム(オーストリア)が記者会見で、ツアー復帰を目指す同8位のロジャー・フェデラー(スイス)に向けてエールを送った。

 今年3月に行なわれたカタール・オープンで、右ヒザのケガから14か月ぶりにツアー復帰を果たしたフェデラー。ニコロズ・バシラシビリ(ジョージア)との準々決勝ではマッチポイントを握りながら敗れたものの、1年以上にわたるブランクを感じさせないパフォーマンスで会場を沸かせ、完全復活を印象付けていた。

 現在は「トレーニングに集中する」という理由で再び戦列を離れているフェデラーだが、今年は約2年ぶりとなるクレーコートでのプレーに意欲を示しているようだ。すでに母国で5月16日から開催される「ジュネーブ・オープン」(スイス・ジュネーブ/ATP250)に加え、「全仏オープン」(5月30日~6月13日/フランス・パリ/グランドスラム)への参戦も表明している。

 フェデラーのツアー復帰まで残り数日と迫る中、会見でティームは「彼のプレースタイルがあるからこそ、彼がプレーしていないとみんな寂しがっているんじゃないかな」とテニスファンの心情を代弁した。
 
 また、「彼はとても優秀なプレーヤーで、非現実的なスキルを持っている。彼がそばにいるのは素晴らしいことだ」とフェデラーを称賛。続けて「体力的に100%の状態であれば、参加する大会でもかなり上位に食い込むことができるのではないかと思う」と期待の言葉も送っており、ティーム自身もフェデラーのプレーを見ることを楽しみにしているという。

 最後にメディアから「復帰後にフェデラーはグランドスラムで上位進出を果たせるか?」と問われたティームは「僕はそれができると思う。そうでなければ、彼はプレーしていないと思うよ。特に(8回の優勝を誇る)ウインブルドンでは彼が上まで勝ち進み、タイトルを獲得できることを期待している」と語り、会見を締めくくった。

 長年にわたり、持ち味の芸術的かつ華麗なプレーで多くのファンを魅了し続けてきたフェデラー。2度の大掛かりな手術を経た右ヒザの状態は依然として気になるところだが、まずは「全仏オープン」の前哨戦となる「ジュネーブ大会」で元気な姿を見せてもらいたい。

文●中村光佑

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