海外テニス

「新型コロナを感染させないように」フェデラーがワクチン接種を公表。母国のクレー大会に向けて「体力的には問題ない」<SMASH>

中村光佑

2021.05.16

3月のカタール・オープン以来の大会出場を予定しているフェデラー。(C)Getty Images

 男子テニス世界ランク8位のロジャー・フェデラー(スイス)が母国のテレビチャンネル「Lémanbleu」のインタビューに応じ、新型コロナウイルスのワクチンを接種したことを明かした。

 ATP(男子プロテニス協会)はWTA(女子テニス協会)と共にワクチン接種を推奨しており、4月には選手にワクチン接種を促す公式声明文を発表していた。しかし、接種後の副作用に悩まされるケースも数多く、ワクチンに対しては依然として消極的な姿勢を示す選手も多数存在する。

 そんな中、フェデラーは「他の人に新型コロナを感染させないようにする」という理由で、ファイザー製のワクチンの接種に踏み切ったという。それでも「慎重に行動しなければならないし、実際に今もコロナをうつさないように気を付けている」とコメントしており、今後も油断することなく万全な感染対策を行なっていくようだ。
 
 フェデラーは3月のカタール・オープンで右ヒザのケガから約14か月ぶりにツアー復帰を果たしたものの、以降は「トレーニングに集中する」として再び戦列を離れていた。だが、今年はクレーコートでのプレーに意欲を示しており、5月16日から開幕する地元スイスでのジュネーブ・オープン(ATP250)にエントリーしている。

 同大会では第1シードとして現地5月18日に行なわれる2回戦から登場し、ジョーダン・トンプソン(オーストラリア/61位)とパブロ・アンドゥハル(スペイン/同76位)の勝者と対戦する予定だ。

「試合後のヒザの反応は、トレーニング時とは異なることがある。だから、(18日の)試合でどうなるか見てみようと思う」と復帰に向けては一抹の不安を抱えているようだが、「ここ数週間、たくさんの練習をこなした。体力的には問題ない」と調子は徐々に上向いているようだ。

 2度の大掛かりな手術を経た右ヒザのコンディションやワクチン接種後の副作用は気になるところだが、世界中のテニスファンが待ち望むフェデラーのカムバックは刻一刻と近付いてきている。まずはジュネーブの舞台でどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか注目だ。

文●中村光佑

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