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国内テニス

【伊達公子】年々増しているアスリートへのプレッシャー。マインドコントロールできるかがカギに<SMASH>

伊達公子

2021.07.02

バランスが取れているとプレッシャーではなく、モチベーションになるという伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

バランスが取れているとプレッシャーではなく、モチベーションになるという伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 アスリートにかかってくるプレッシャーは色々とあります。メディア、ファン、自分、人によっては家族からも。テニスだと、ランキングに追われるプレッシャーも出てきます。

 選手は日々上達したいという思いが絶対にあります。でも人間だから体調が良い日も悪い日もあり、気分が乗らない日もあります。そういう日々の変化の中でも、上達したいと思う。そこのバランスが取れなくなるとプレッシャーになります。ネガティブな考えをずっと持ち、不安を抱えている状態が長く続くと、コートで自信も生まれず、悪循環に陥ります。

 上達したいという自分の欲に対してバランスが取れている時は、良いモチベーションになります。ポジティブに練習に取り組めて、テニスもよくなっていく。モチベーションを保てていると、結果はおのずとついてきます。

 メディアからは必要のない情報が入ってくることがありますし、観客の反応はダイレクトに伝わってきます。モチベーションを保ち続けるための方法は、人それぞれですが、結局はマインドコントロールです。

 最近は、瞑想したり、スポーツ心理学者の力を最大限に生かしている選手がいます。ランキングを見ない、メディアと距離を置く、SNSをチェックしないという方法を取っている選手もいます。全て自分の良い状態を作るための手段です。

 家族からのプレッシャーがあるかは、選手によります。勝たないと怒る親、結果が伴わないとどこに責任があるのか問いただす親もいると聞きます。一番の理解者であってほしいのに、批判的だったりネガティブな方向に行ってしまうと選手へのダメージは大きいです。
 
 SNSが発達した今と昔を比較するのは難しいですが、80年、90年代は自分の言葉で発信する術がなかったので、選手たちは孤立しがちでしたし、メディアに対してもオープンにしている選手は少なかったですね。

 今は比較的オープンである反面、求められるものも増えています。以前はグランドスラム前日にメディアデイはなかったと思うんですよね。上に行けばいくほど求められるものは増えてきて、そこをうまく対処しないとトップにはいけません。余計プレッシャーがかかりやすい環境になっていると思います。

 WTA(女子テニス協会)も、その辺のことは気にかけているようです。例えば、親やコーチが虐待しているという情報が入ったら、メンタルケア担当の人が声をかけて、コミュニケーションを取ろうとしています。

 大会会場で案内があるわけではありませんが、あの人たちはメンタルケアをしてくれる人たちだということは選手にはわかっています。あと、年に何回か専門の方が来て、相談できる機会もありました。

 また、若手にはツアーメンバーになった初年に、セミナーがあります。今もあるかはわかりませんが、そこでは色々な状況の対処法を学ぶと思います。ただ、病気にならないと病院に行かないように、何もない時にメンタルコーチに頼る必要性を感じづらいでしょう。

 しかし、シフィオンテクなど若手がメンタルコーチに師事しているということは、必要だと感じる以前から、対処法を身につけるために取り組まなくてはいけない状況になってきているということかもしれません。

文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

【PHOTO】世界4位にまで上り詰めた伊達公子のキャリアを写真で振り返り!
 

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