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海外テニス

「カナダ出身の普通の男だから…」20歳のオジェ-アリアシムが初のグランドスラム準々決勝進出を謙虚に喜ぶ<SMASH>

中村光佑

2021.07.06

第4シードのズベレフからフルセットの末に初勝利を挙げてベスト8入りを決めたオジェ-アリアシム。(C)Getty Images

第4シードのズベレフからフルセットの末に初勝利を挙げてベスト8入りを決めたオジェ-アリアシム。(C)Getty Images

 テニスの四大大会「ウインブルドン」(6月28日~7月11日/イギリス:ロンドン/グラスコート)は現地7月5日に男子シングルス4回戦を実施。第16シードのフェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ/12位)が第4シードのアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/6位)を6-4、7-6 (6)、3-6、3-6、6-4のフルセットで下し、同大会初のベスト8進出を果たした。

 3回戦で世界61位のニック・キリオス(オーストラリア)と対戦し、相手の途中棄権という形で4回戦へ駒を進めていた20歳のオジェ-アリアシム。ズべレフとは過去に3度対戦しているものの、いずれも1セットも奪えずに敗れていた。

 だが、この試合はオジェ-アリアシムが持ち前の強烈なサービスやフォアハンドで主導権を握って2セットを連取し、勝利に王手をかける。粘るズべレフに2セットオールとされたが、迎えたファイナルセットでは2つのブレークに成功し、4時間7分にも及ぶ死闘に終止符を打った。

 テニスの聖地ウインブルドンでグランドスラム初のベスト8入りを決めたオジェ-アリアシムは試合後に行なわれたインタビューで「彼(ズべレフ)には1度も勝ったことがないし、ましてやセットも取ったことがなかったから、(気持ちの面で)とても難しかった」と試合前の気持ちを振り返った。
 
 続けて、「僕はカナダ出身の普通の男だから、この勝利は夢のようだ。人生最大の勝利だ。(雨で)閉ざされた屋根の下、素晴らしい雰囲気の中で、この勝利をファンの皆さんと一緒に分かち合えた」と感慨深げな様子で喜びを表現した。

 ベスト4進出を懸け、次なる準々決勝ではプライベートでも親交の深い第7シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア/9位)と対戦する。インタビューの最後には「親友であり、世界のベストプレーヤーの1人である彼と戦えるのは素晴らしいことだ」とベレッティーニを称賛した上で、「興奮すると思うけど、最高のテニスをしたい」と次戦へ向けた意気込みを語った。

 なお、同日には第10シードで同郷のデニス・シャポバロフ(12位)も準々決勝へ駒を進めている。2人のカナダ人選手がグランドスラムの舞台でベスト8入りを果たすのは男子テニス史上初の快挙となった。まだまだこの先もカナダ勢2人の快進撃は続くのか、テニスファンからも期待は高まるばかりだ。

文●中村光佑

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