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「ナオミに勝ったことで」テニス決勝進出の世界42位ボンドルソワ。快進撃の要因を自己分析【東京五輪】<SMASH>

中村光佑

2021.07.30

19年全仏準優勝者の22歳ボンドルソワがノーシードから決勝に進出。(C)Getty Images

 東京オリンピックテニス競技(7月24日~8月1日/東京:有明/ハードコート)では7月29日に女子シングルス準決勝を実施。ノーシードで出場中のマルケタ・ボンドルソワ(チェコ/世界ランク42位)が第4シードのエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/同6位)を6-3、6-1のストレートで下し、決勝へ駒を進めた。

 今大会では3回戦で、第2シードの大坂なおみ(日清食品/2位)にストレートで勝利するという番狂わせを起こし、好調を維持しているボンドルソワ。

 この試合でも格上のスビトリーナに対し、持ち味のドロップショットや強烈なフォアハンドを起点に試合を優位に進め、幸先よく第1セットを先取。第2セットに入っても勢いは衰えず、64分で銀メダル以上を確定させた。

 チェコ人女子選手として初となるオリンピックでのシングルス決勝進出を果たしたボンドルソワは、3回戦で大坂から勝利したことが自信につながっているという。
 
 準決勝終了後に行なわれたITF(国際テニス連盟)のインタビューでは「決勝に進めたのは信じられないこと」としながらも、「元々は2、3試合勝てればいいなと思っていたけど、ナオミ(大坂)に勝ったことで、自分のプレーがうまくいっていて、もっとうまくやれるかもしれないと思うようになった」とコメントした。

 一方で、「銀でも金でも、素晴らしいことで本当に誇りに思っている」とメダルの色にこだわりはないことを明かしたボンドルソワ。インタビューの最後には「(オリンピックでの)決勝進出はすごいこと。できるだけ楽しみたい」と意気込みを語った。

 ボンドルソワは決勝で金メダル獲得を懸け、第9シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス/12位)と対戦する。なお、女子ダブルスでも同郷のバルボラ・クレイチコワ/カテリーナ・シニアコワが決勝進出を決めており、すでにチェコ勢は2種目でメダルを獲得することが決まっている。

文●中村光佑

【連続写真】19年全仏オープンで準優勝に輝いたボンドルソワの得意なドロップショット