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海外テニス

「ゴールデンスラムの夢が消滅」王者ジョコビッチ、まさかの敗退に海外衝撃!「東京の地で驚くべき展開に」【東京五輪】

中村光佑

2021.07.30

四大大会と五輪を1シーズンで制する『ゴールデンスラム』を目指していたジョコビッチ(右)が、ズベレフ(左)にまさかの敗退。(C)Getty Images

四大大会と五輪を1シーズンで制する『ゴールデンスラム』を目指していたジョコビッチ(右)が、ズベレフ(左)にまさかの敗退。(C)Getty Images

 誰もが予想しなかった結末が待っていた。

 東京オリンピックテニス競技(7月24日~8月1日/東京:有明/ハードコート)の男子シングルス準決勝で、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界1位)が、第4シードのアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/同5位)に6-1、3-6、1-6の逆転で敗退した。

 これにより、2021年に入ってから全豪、全仏、ウインブルドンを制していたジョコビッチは、自身初の金メダル獲得を逃すと共に、1年で全ての四大大会とオリンピックを制覇する『ゴールデンスラム』の偉業達成の夢も絶たれることとなった。

 準々決勝では日本の錦織圭(日清食品/69位)をストレートで下し、順当にベスト4へと駒を進めたジョコビッチ。迎えたズベレフとの準決勝でもその勢いそのままに幸先よく第1セットを先取。ところが第2セットに入ると第5ゲームで先にブレークに成功しながらも、疲れが蓄積していたのか動きにキレがなくなり、第6ゲームから4ゲームを連取されてセットカウント1-1とされる。

 迎えたファイナルセットでも精彩を欠いたジョコビッチは、得意のストローク戦でもズベレフに主導権を握られ、わずか1ゲームしか奪えずにベスト4で姿を消した。

 このジョコビッチのゴールデンスラム消滅は、海外でも衝撃が広がっている。
 
 テニス系ネットメディアの『Tennis.com』は、「ノバク・ジョコビッチ、アレクサンダー・ズベレフにゴールデンスラムの望みを奪われる」と速報を打ち、初めに「ラリーでは、ジョコビッチのペースと考えを上回り、見事なプレーを見せた」とアップセットを起こしたズべレフを称賛。

 その上で、「ジョコビッチは金メダルマッチに夢中になっているように見えたが、東京の地で驚くべき展開になった。前人未到の男子ゴールデンスラムを目指す彼にとって、オリンピックは足かせとなってしまったようだ」と伝えている。

 同様に『Tennishead』も「アレクサンダー・ズベレフ、東京でノバク・ジョコビッチのゴールデンスラムの夢を打ち砕く」と銘打ち、「この試合、ジョコビッチは第1セットを6-1で奪い、第2セットも優勢に進めていたが…」としつつ、「最後は東京オリンピックでの金メダル獲得という夢は消滅し、ゴールデンスラムへの道を閉ざされた」と報じた。

 また、ATP(男子プロテニス協会)公式サイトは、「1シーズンで4つのメジャー大会と金メダルを手にする最初の男子選手になることを目指していた」とジョコビッチの成績を紹介。そのうえで「ズベレフは、世界ランキング1位のジョコビッチを相手に、1セット、1ブレークダウンから反撃し、東京五輪での決勝戦に進出。少なくともオリンピックデビュー戦での銀メダル獲得を約束した」と締めくくった。

 なお、準決勝敗退のジョコビッチは、明日31日に開催される3位決定戦で第6シードのパブロ・カレノブスタ(スペイン)と顏を合わせることになった。

 一方、オリンピックで自身初のシングルス決勝進出を果たしたズべレフは、8月1日の決勝で、第12シードのカレン・ハチャノフ(ロシア)と金メダルをかけて対戦する。

文●中村光佑

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