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【伊達公子】オリンピック出場選手たちの強い味方、NTCとJISSの存在<SMASH>

伊達公子

2021.08.06

セカンドキャリアの時にはNTCとJISSを活用していたと言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

セカンドキャリアの時にはNTCとJISSを活用していたと言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 オリンピックでは日本選手のためのサポートセンターがあります。今回は味の素ナショナルトレーニングセンター(以下NTC)と同じサポートが受けられるそうです。トレーニング、コンディショニングはもちろん、食事も同じものが提供されるそうなので、日本人選手にとっては安心感があると思います。

 今回はコロナ禍の影響で普段のオリンピックとは違う点があると思いますが、NTCにいるような感覚を得られれば、様々なバランスが取りやすくなるのではないでしょうか。そういう環境をサポートしてくれるのは、選手にとっては大きなプラスです。

 NTCには宿泊施設もあり、オリンピックに出場する選手たちは普段から最大限に有効活用していると思います。テニスの場合は面数が少ないので、全員が満足しているかと言えば、ちょっと難しいですが。

 セカンドキャリアの時にはNTCができていたので活用していました。NTCには国立スポーツ科学センター(以下JISS)が隣接していて医師などの専門家がいるため、一番助けられたのはリハビリの時です。最先端の知識を持っている人たちに安心して任せられますし、連携が取れているので総合的なケアが可能になります。
 
 例えばリハビリの時に2つの病院で見てもらっていると、情報共有が滞りカムバックに時間がかかる場合があります。ケガをした選手はなるべくフィジカルが強い状態で早く戻りたいものです。NTC/JISSだと全ての情報が共有されるので時間のロスもなくなり、選手はお任せすればいい状態になります。

 リハビリだけでなく、風邪をひいた時や調子が悪い時は施設内のクリニックに行けますし、MRIを取りたければ、その日に取れました。そういう意味でもフルサポートしてもらえるので、JISSの存在は選手にとって大きいですね。

 JISSでリハビリしている時は、他の競技の若いアスリートと一緒に行なっていました。フェンシングやバドミントン、柔道、ハンドボールの選手など。セカンドキャリアの時で、心に余裕がある中でしたので、そういう出会いも楽しめました。

 オリンピックも終盤ですが、この難しい状況の中で選手が自分の望むパフォーマンスを出せていればいいなと思います。

文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

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