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「メンタルについて話すことはタブーでした」優勝したファンエトファンクが大坂なおみの告白をきっかけに変化を望む<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.10.03

2019年以来のツアータイトル獲得となったファンエトファンク。これで決勝戦は5勝0敗。(C)Getty Images

「アスタナ・オープン」(9月27日~10月2日/カザフスタン:ヌルスルタン/インドアハードコート/WTA250)で優勝を果たした27歳のアリソン・ファンエトファンク(ベルギー)が、テニス選手のメンタルヘルスについて、大会公式サイトで語った。
 
 大坂なおみの告白に加えて、全米オープンに優勝したエマ・ラドゥカヌ(イギリス)もウインブルドン4回戦に進出した快進撃の後は、パフォーマンスの不安を抱えていたことをオープンにしている。

 また、元ATPのトップ選手であるマーディ・フィッシュ(アメリカ)が、キャリア終盤の好調な時に、精神疾患で困難な状況にあったことを告白したドキュメンタリー『Untold: 極限のテニスコート』が、ネットフリックスで公開された。

 これらのテニス選手のメンタル面についての話題が出てくることは、ツアーを回っている選手とって助けになることだと、ファンエトファンクは考えている。
 
「メンタルについてオープンに話すことはタブーでした。テニス選手ではない人にとっては、私たちの気持ちを察することは難しいでしょう。私たちはコート内外でのプレッシャーと不安に対応しているのです」と、テニス選手のメンタルの状況について話した。

「簡単ではありませんが、ドキュメンタリーが作られたり、彼女たちがオープンにしたことで、メンタルについて話しやすくなり、安心して協力を求められるようになっていけばと思います」と、彼らの行動がきっかけとなり、変化が生まれることを期待している。

 自身もメンタルの問題を抱えていたことがあるという彼女は、「そのことについて誰かに話すことができて、『大会で勝てるほど、より強くなって戻って来た』と世界中に示せることは素敵なこと」と言う。

 今回の優勝で、見事に強くなったことを証明してみせた彼女の経験は、他のメンタルで悩む選手にとって明るい材料になることだろう。

構成●スマッシュ編集部

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