長年男子テニス界のレジェンドとして世界のトップに君臨し続けてきたロジャー・フェデラー(スイス/世界ランク9位)。ラファエル・ナダル(スペイン/6位)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/1位)と共にグランドスラム優勝20回というとてつもない記録を残しているが、フェデラーはそんな自身の偉業を破るプレーヤーが現れるのではないかと予想している。アメリカのカルチャー雑誌『GQ』のインタビューに答えた。
その理由についてフェデラーは「ラファやノバク、そして僕自身のことを悪く言うつもりはないけど…」と前置きした上で、「最近の若い選手は異なるサーフェスで活躍を遂げることが容易になっている」と説明。1970年代半ばまではグランドスラム4大会のうち3大会で芝コートを使用していた背景から、時代の変化が大いに関係していると考えているようだ。
「昔は、確かに(四大大会で)芝コートの大会が3つあったけど、そのぶん差があまりなかったのかもしれない。(その後は)ハードコート主体の選手、クレーコート主体の選手が出てきたけど、全てのサーフェスでプレーできる選手はそれほど多くなかったように思う」
また、男子テニス界は約15年にわたり「ビッグ3(フェデラー、ナダル、ジョコビッチ)」が圧倒的な強さを見せてきたものの、ここ最近はダニール・メドベージェフ(ロシア/2位・25歳)、アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/4位・24歳)、ステファノス・チチパス(ギリシャ/3位・23歳)といった有望な若手選手が台頭している。先の全米オープン決勝でメドベージェフがビッグ3の一角であるジョコビッチをストレートで下してGS初優勝を果たしたことは、世代交代の到来を感じさせるものだった。
フェデラーは四大大会11勝のビヨン・ボルグ氏の功績を引き合いに出しつつ、「(今の)若手選手たちのハングリー精神とプレーのクオリティの高さがあれば、いずれはGS優勝20度の記録を超えることができる」と予想。「確かにボルグ氏は11度のGS制覇を成し遂げたが、当時は状況が違っていた。(昔は)今のように選手が次々とGS優勝を目指したり、記録を残したりすることはなかった。だが、今ではそれが普通にキャリアの一部になっている」と続けた。
ジョコビッチとナダルは共に30代半ば、フェデラーに至ってはすでに40歳を迎え、3人のキャリアの終焉が刻一刻と近付いてきていることは事実だ。ビッグ3の輝かしい功績を凌駕する者が出てくるのか、今後のテニス界の動向にも注目していきたい。
文●中村光佑
【PHOTO】グランドスラム通算20勝、フェデラー&ナダルの栄光の軌跡を振り返る
その理由についてフェデラーは「ラファやノバク、そして僕自身のことを悪く言うつもりはないけど…」と前置きした上で、「最近の若い選手は異なるサーフェスで活躍を遂げることが容易になっている」と説明。1970年代半ばまではグランドスラム4大会のうち3大会で芝コートを使用していた背景から、時代の変化が大いに関係していると考えているようだ。
「昔は、確かに(四大大会で)芝コートの大会が3つあったけど、そのぶん差があまりなかったのかもしれない。(その後は)ハードコート主体の選手、クレーコート主体の選手が出てきたけど、全てのサーフェスでプレーできる選手はそれほど多くなかったように思う」
また、男子テニス界は約15年にわたり「ビッグ3(フェデラー、ナダル、ジョコビッチ)」が圧倒的な強さを見せてきたものの、ここ最近はダニール・メドベージェフ(ロシア/2位・25歳)、アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/4位・24歳)、ステファノス・チチパス(ギリシャ/3位・23歳)といった有望な若手選手が台頭している。先の全米オープン決勝でメドベージェフがビッグ3の一角であるジョコビッチをストレートで下してGS初優勝を果たしたことは、世代交代の到来を感じさせるものだった。
フェデラーは四大大会11勝のビヨン・ボルグ氏の功績を引き合いに出しつつ、「(今の)若手選手たちのハングリー精神とプレーのクオリティの高さがあれば、いずれはGS優勝20度の記録を超えることができる」と予想。「確かにボルグ氏は11度のGS制覇を成し遂げたが、当時は状況が違っていた。(昔は)今のように選手が次々とGS優勝を目指したり、記録を残したりすることはなかった。だが、今ではそれが普通にキャリアの一部になっている」と続けた。
ジョコビッチとナダルは共に30代半ば、フェデラーに至ってはすでに40歳を迎え、3人のキャリアの終焉が刻一刻と近付いてきていることは事実だ。ビッグ3の輝かしい功績を凌駕する者が出てくるのか、今後のテニス界の動向にも注目していきたい。
文●中村光佑
【PHOTO】グランドスラム通算20勝、フェデラー&ナダルの栄光の軌跡を振り返る