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海外テニス

2回連続で上位選手から逆転勝利のディミトロフ。紳士的な行動でもファンを魅了<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.10.15

2019年8月には78位だったが今季好調な30歳のディミトロフ。マスターズ1000で4強入り。(C)Getty Images

2019年8月には78位だったが今季好調な30歳のディミトロフ。マスターズ1000で4強入り。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「BNPパリバ・オープン」(10月7日~17日/アメリカ:インディアンウェルズ/ハードコート/ATP1000)で、グリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/世界ランク28位)が快進撃を見せている。

 4回戦では第1シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)を敗北目前から逆転で下し、準々決勝では第8シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド)から 3-6、6-4、7-6(2)で再び逆転勝利を挙げた。この勝利はディミトロフにとってマスターズ1000グレードでの100勝目という嬉しい節目にもなった。

 ディミトロフはオンコートインタビューで、「特に第1セットの後は粘った。今日の自分の可能なプレーを把握するのが難しかった。昨日から少し疲れていたし、休憩してプッシュする十分な時間もなかった。でも、自分の中に何かあると感じていたんだ」と、昨日の激闘が今日のプレーに影響していたことを明かした。

 挽回できた要因については、「前進してもう少し積極的にするべきだとわかっていた。彼のサービスが少し読めるようになり、いくつかチャンスが訪れた」と振り返った。
 
 ディミトロフの調子の良さは充実感から来ているようで、生活面でもフィジカル面でも問題がなく、勝敗にこだわり過ぎずに日々を楽しめているようだ。この精神的な余裕が、紳士的な行動にもつながったのだろう。

 第2セット5-4の場面で、フルカチュがサービスを打つとボールがコート後方のパネルに挟まってしまった。15歳のボールガールが困っていると、ディミトロフが近寄り「取るよ」と言って代わりにボールを取ってあげる優しさを見せた。この行動に会場からは拍手が沸き起こった。

 2試合連続で逆転勝利を手にした30歳は、明日は試合がないないため身体を休められるだろう。準決勝では、第21シードのキャメロン・ノーリー(イギリス/世界ランク26位)との対戦が決まっている。

構成●スマッシュ編集部

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