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「最強はジョコビッチ、それに次ぐのはメドベージェフ」元世界王者マリーが考える“土壇場で最も強いテニス選手”<SMASH>

中村光佑

2021.10.16

マリーは重要な局面ではジョコビッチ(右)が最強だとするが、メドベージェフ(左)も負けていないと考える(写真は2021全米OP決勝)。(C)Getty Images

 現在開催中の男子テニスツアー「BNPパリバ・オープン」(10月7日~17日/アメリカ:インディアンウェルズ/ハードコート/ATP1000)の3回戦で敗退した元世界王者のアンディ・マリー(イギリス/現121位)。試合後の会見で記者から「重要な場面で最も強い選手は誰か?」と問われ、盟友のノバク・ジョコビッチ(セルビア/1位)の名を挙げた。

 約15年以上にわたり、世界のトップに君臨し続けてきたジョコビッチ。今季はゴールデンスラムや年間グランドスラムの偉業達成こそ逃したものの、全豪・全仏・ウインブルドンを立て続けに制覇し、34歳となった今でも驚異的な強さを見せつけている。

 今年のウインブルドン優勝で、ジョコビッチはロジャー・フェデラー(スイス/9位)、ラファエル・ナダル(スペイン/6位)に並ぶグランドスラム通算20勝を達成。ケガによる長期離脱もほとんど見られないため、今後どこまで記録を伸ばすのか期待は高まるばかりだ。

 マリーはジョコビッチが数々の輝かしい功績を残してきた理由について「彼はたいていどういった場面でも他の選手よりも正しい判断ができているからね」と説明。また、「ほとんどの試合の重要な場面ではノバクが勝っていると思う」と土壇場でも普段通りの力を発揮できることが現世界王者の大きな強みであると考えている。
 
 だが、マリーがそんなジョコビッチに「肩を並べる存在になりうる」と予想しているのが、今年9月の全米で悲願のグランドスラム初優勝を成し遂げたダニール・メドベージェフ(ロシア/2位)だ。

 全米の決勝で年間グランドスラムがかかっていたジョコビッチと対戦したメドベージェフは終始圧巻のプレーを披露し、衝撃のストレート勝利を収めて栄冠を手にした。25歳にしてすでにツアー通算12勝を挙げ、マスターズでも4度の優勝を誇るなど、数ある若手選手の中でも 安定感が光る。

 そのメドベージェフについてマリーは「重要な局面での強さなら、彼もノバクに負けていない。とても頭の良い選手だよ」と高く評価した。

「ビッグ4」とも称されるジョコビッチ、ナダル、フェデラー、マリーの4人の現役レジェンドたちにも刻一刻とキャリアの終焉は近付いてきている。これからも彼らの跡を継ぐような偉大なプレーヤーが続々と出現することを祈りたい。

文●中村光佑

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