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海外テニス

女子テニス2位のサバレンカ、シーズン終盤のコロナ感染を乗り越え「もう体力的に問題ない」とツアー最終戦へ照準<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.10.23

全米後の10月初めに新型コロナに感染したサバレンカはモスクワで復帰を果たし、現在は11月のツアー最終戦に照準を合わせる。(C)Getty Images

全米後の10月初めに新型コロナに感染したサバレンカはモスクワで復帰を果たし、現在は11月のツアー最終戦に照準を合わせる。(C)Getty Images

 女子テニス世界ランキング2位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)が、全米オープン後に新型コロナウイルスに感染したことや現在のコンディションについて、クレムリン・カップが開催されるロシアのモスクワで現地メディア『korresponden』誌に明かした。

 ランキング上位8名が年間チャンピオンを決める「WTAファイナルズ」(11月10日~17日/メキシコ・グアダラハラ)を約1か月後に控えた10月3日、自身のSNSを通じて新型コロナに感染したことを報告したサバレンカ。このため参戦を予定していた「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ)を急きょ棄権し、現地で療養生活に入ったという。

「感染が判明して4日後には味覚と嗅覚が全て消えたの。何もかもが悲しくて、つまらない日々が続いた。特にテニスができないことで気が変になりそうだった」と振り返るサバレンカ。ただ、幸いなことに体力的に崩れることはなく、隔離期間が開けると「クレムリン・カップ」が開催されるモスクワへと針路をとったという。

「ここにきて隔離されることなくコートに立てたことは本当に素晴らしいこと」と語るサバレンカは、クレムリン・カップの第1シードに据えられる。現地20日の初戦ではトムヤノビッチ(オーストラリア/43位)に苦戦を強いられるも、フルセットの末に逃げ切り復帰戦を白星で飾った。
 
 コロナを克服して勝利したサバレンカのニュースは母国ベラルーシにも届き、そのあまりにも早い回復ぶりにルカシェンコ大統領は「彼女の肺は“鍛冶屋のふいご”のように頑丈だ」とコメントしたという。とはいえ、22日に行なわれたアレクサンドロワ(ロシア/37位)との準々決勝では相手のサービスを攻略できず、彼女らしくないミスを重ねてストレートで敗退した。

 復帰戦を2試合で終えたサバレンカは、「クレムリンのあとに残されているのはメキシコだけ」とモスクワを経て最終戦の地グアダラハラに向かうという。

 気になるコンディションについては「味覚や嗅覚に関しては完全に戻ったわけではなく、時々遠くに感じることもある」としながらも、「もう体力的には問題ない。WTAファイナルズでは万全の状態で臨めると思う」と語る。

 今シーズンはドバイとマドリードで優勝し、自身最高の2位までランキングを押し上げた23歳。「トップ10の選手は私も含めて期待されているぶん重圧も大きい。だからちょっとしたことが結果に影響を及ぼす。大きな大会になればなるほどね。でもそこが面白いところでもあるの」。コロナ禍によって翻弄されたシーズンの最後を笑顔で終えるべく、サバレンカは着々と準備を整えている。

構成●スマッシュ編集部

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