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大ブレーク中の本玉真唯がサービスのコツを伝授。大事なのはパワーよりもリズム!【プロが明かすテニス上達法】<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.10.17

本玉真唯選手がサービスで心掛けているのは、ジャンプの高さを少し抑えて、リズム重視で打つこと。また足首を柔らかく使うことも、リズムを良くする鍵だという。写真:THE DIGEST写真部

本玉真唯選手がサービスで心掛けているのは、ジャンプの高さを少し抑えて、リズム重視で打つこと。また足首を柔らかく使うことも、リズムを良くする鍵だという。写真:THE DIGEST写真部

 プロテニス選手は、高度なショットをいとも簡単にたたき込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回はワールドツアーで華々しいデビューを飾った本玉真唯の2回目、サービスについて教えてくれた。

 本玉は昔からサービスが得意だったわけでなく、改良を加えてきた。「以前はサービスで高くジャンプしすぎて、打点で力が入らないのが課題でした」とのこと。そのため数年前から跳びを抑えるように矯正しているという。

「この写真は、マックスの3分の2くらいの高さですね。跳びながらタイミング良くパンッと叩くのが理想ですが、高すぎると『跳んで…それから打つ』みたいな感じになって、力が抜けてしまうんです。少しジャンプを低くしたら、安定するし、リズムも良くなりました」

 写真を見ると十分高く跳んでいるが、これで3分の2とは相当なジャンプ力である。それはともかく、高く跳べば良いサービスが打てるというものではなく、自分のリズムに合った高さを見つけることが大切ということだ。
 
 もう1つ本玉が意識しているのが「足首を柔らかく使うこと」だ。

「足首→ヒザ→上半身と徐々に力を伝えたいのに、足首が硬くなると全部が硬くなってしまいます。構えで前足に乗り、始動で右足に行って、トスして左足に乗るという流れの中で、足首に力を入れないようにすると、前へのリズムが作れて、うまく打てます」

 本玉の話を総合すると、彼女はパワーでいいサービスを打とうとは考えておらず、リズムを重視していることがうかがえる。これは一般愛好家もぜひ見習うべきところだろう。

 最後に「スイングの時、身体が開かないように左手で抑えるのもポイント」とアドバイスをくれた。スムーズにスイングするためのヒントが凝縮された本玉のサービスである。

【プロフィール】本玉真唯/ほんたま まい
1999年8月30日、東京都生まれ。164cm、右利き。2019年全日本選手権優勝。強打のみならず、多彩な球種や配球を駆使したテニスを得意とする。今季ITFツアーで2勝を挙げ、シカゴのWTA500では初のツアー本戦で8強入りの大活躍。続くWTA1000のBNPパリバOPでも予選を突破した。10/4付WTAランクは自己最高の161位。島津製作所所属。

構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2021年3月号より再編集

【PHOTO】本玉真唯のリズムを重視したサービス、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』
 

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