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全米OPの覇者、18歳のラドゥカヌが45日ぶりに勝利!「自分のテニスはさらに良くなる」と自信<SMASH>

スマッシュ編集部

2021.10.27

全米後に迎えたBNPパリバ・オープンでは初戦敗退を喫したラドゥカヌだが、第2戦となるルーマニアでは冷静な試合運びで初戦を突破した。(C)Getty Images

 今年の全米オープンで史上初となる予選からの勝ち上がりで優勝を遂げた18歳のエマ・ラドゥカヌ(イギリス/23位)が、「トランシルバニア・オープン」(10月25日~31日/ルーマニア・クルジュナポカ/WTA250)に登場。ポロナ・ヘルツォグ(スロベニア/124位)を相手にフルセットにもつれ込む接戦の末に破り、全米後初となる勝利を手にした。

 アンドリュー・リチャードソンとの短期コーチ契約を全米で終了し、以降はコーチ不在の状態となっているラドゥカヌは、全米後に参戦した「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/WTA1000)では不安定なプレーに終始。あえなく初戦敗退を喫し、周囲からは先行きを不安視する声も漏れていた。

 しかし、迎えた全米後の第2戦でシンデレラガールは力強い勝利を挙げた。

 第1セットの立ち上がりからポイントを重ね4-1とリードを奪いながらも、そこからミスが目立つようになって4-6でセットを失ったラドゥカヌは、「コートでは常に一人で戦うしかないから自分で自分をコーチしている」と試合前に語っていた通り、平常心を保ち続けた。

 第2セットに入るとファーストサービスの確率を5割から7割へとアップ。そのサービスを軸に主導権を徐々に引き寄せる。競り合う場面では得意の伸びのあるストロークで際どいコースを突きポイントを重ね7-5でセットカウントをイーブンに戻す。
 
 ファイナルセットに入ると若き全米女王はさらにアクセルを踏み込み、立ち上がりから一気に5ゲームを連取。第6ゲームではマッチポイントを凌がれて5-1とされるも、続く第7ゲームではきっちりとサービスゲームをキープして6-1。全米決勝以来、実に45日ぶりに勝利を手にした。

「(対戦相手の)ポロナは経験も豊富なので落ち着いて戦うことが鍵になると考えていました。ファイナルセットは自分でも良いテニスができたと感じます。この勝利は自分にとって、とても大きな勝利だと思います」とはラドゥカヌ。そして「これから自分のテニスがさらに良くなっていくと思っています」と自信を口にした。

 ラドゥカヌにとって第二の故郷ともいうべきルーマニアで得た久しぶりの勝利の感触。次なる2回戦の相手は、その地元ルーマニアのアナ・ボグダン(106位)。両者はこれが初対戦となる。

構成●スマッシュ編集部

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