海外テニス

「厳格なルールの上に立つ人はいない」ジョコビッチの全豪OP欠場を海外メディアが続々と報道<SMASH>

中村光佑

2022.01.16

明日から開幕する全豪オープンテニスに出場できなくなったジョコビッチ。(C)Getty Images

 現地時間1月14日、オーストラリア入国ビザが再取り消しとなった男子テニスのノバク・ジョコビッチ(セルビア)の異議申し立てに対する最終審理が行なわれ、同選手の敗訴が決定。間もなく国外退去を余儀なくされる見込みとなっている。

 テニス界のスーパースターを待ち受けていた無情の結末を受け、世界中のメディアで速報が駆け巡った。

 スペインのテニス専門メディア『Punto de Break』は「ノバク・ジョコビッチ、2022年の全豪オープンの欠場が決定」と大々的に伝え、「世界ナンバーワンのジョコビッチは今年の全豪でタイトルを守ることができなくなった。オーストラリアを離れるために荷物をまとめなければならない」と報道。
 
 英公共放送の『BBC』は「テニススターのノバク・ジョコビッチは、オーストラリアに留まるための最後の審理に敗れ、国外追放される予定だ」と見出しを付けて記事を配信。「ワクチンを打っていない中でジョコビッチが入国しようとしたことは、多くのオーストラリア国民の怒りを買っていた。豪政府は、新型コロナウイルスの感染拡大に対処するために実施されている厳格なルールの上に立つ人はいないと繰り返し述べていた」と改めて一連の騒動を評した。

 さらに、英スポーツメディア『Sportskeeda』は「セルビア人と彼の弁護団は、ホーク移民相の決定に対する司法審査を求めたが、日曜日の審理で有利な評決を得ることはできなかった」とし、豪メディア『AAP』で裁判所速記官を務めるカレン・スウィーニー氏の「ジョコビッチが明日(17日月曜日)プレーする予定だった時間よりも前に、高等法院の特別休暇申請または審理が行なわれる可能性はほぼゼロだろう」とのコメントを掲載した。

 世界に波紋を広げたジョコビッチのオーストラリア入国問題。しばらくは同騒動の余波が続きそうだが、明日開幕の全豪オープンに出場する全選手がベストを尽くせることを祈りたい。

文●中村光佑

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