海外テニス

“ジョコビッチ敗訴”を受けて一部選手が擁護のツイート。そもそも免除が出なければ「オーストラリアに行かなかっただろう」

THE DIGEST編集部

2022.01.17

ビザ無効の取り消し後には会場で練習していたジョコビッチ。4連覇がかかる今大会への出場は叶わなかった。(C)Getty Images

 世界中に波紋を広げていたノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク1位)のオーストラリア入国騒動がついに決着となった。その結末を受け、一部選手からは"ジョコビッチ擁護"の声が寄せられている。

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 現地時間1月5日にメルボルン入りし、ワクチン接種免除の書類不備を理由にビザを取り消されていたジョコビッチ。その後、一度は裁判所から入国が認められたものの、移民・市民相権限で再度ビザ取り消しとなり、もう一度異議申し立てを行なっていた。しかし、16日に行なわれたその最終審理では、同選手の敗訴と国外退去が決まった。

 このニュースを受け、公式Twitterで即座に反応を示したのが、ともにPTPA(プロテニス選手協会)の設立に携わったバセック・ポスピシル(カナダ/同134位)だ。ツイートの出だしではまず、そもそもワクチン免除が出ていなければ、「オーストラリアに行くことはなかっただろう」と指摘している。
 
 また、大会主催者と政府が一貫した立場を取っていれば「誰もこの混乱について話すことなんてなかった」と続け、「選挙を控えた政治的な意図があったのは、これ以上ないほど明白だ」とも断言。「彼は無理に入国したわけでも、『自分のルールを作った』わけでもなく、自宅にいる覚悟はしていたんだ」と主張した。

 さらに、ジョン・イズナー(アメリカ/同24位)が「彼は世界中の人々に多くの利益をもたらしてきたし、僕の中の絶対的なレジェンドだ。こんなのおかしい」と呟くと、ライリー・オペルカ(アメリカ/同25位)も、オフコートで快くファンサービスに応じるジョコビッチの姿に触れたうえで、「彼はスポーツのために多くの素晴らしいことをしてきた」と発信している。

 一方、判決の直後には声明文を通し、「非常に失望しいる」「ここ数週間、私ばかりに注目が集まっていたことに不快感を覚える」などと不満を述べたジョコビッチ。今大会では自身最多の4連覇、そしてグランドスラム21勝目がかかっていただけに、しばらくは同騒動の余波は続きそうだ。

構成●THE DIGEST編集部