海外テニス

ナダルvsジョコビッチ、最終戦までもつれたバトルを制し、年間1位になるのは果たして?

誉田優

2019.11.08

10日から開幕するATPファイナルズで、年間1位が決する。(C)Getty Images

 11月10日から17日にかけて、ロンドンにて開催される「Nitto ATPファイナルズ」で、2019年の男子世界チャンピオンが決定する。

 11月4日に発表されたATPランキングで、ラファエル・ナダルがノバク・ジョコビッチを抜き、1年ぶりに世界ランキング1位へと復帰した。現在のナダルのATPポイントは9585点。ジョコビッチはパリマスターズで優勝するも、昨年に獲得したポイントが失効し、8945点で2位につけている。その差は、640点と小さい。ジョコビッチがチャンピオンとなる可能性も、十分にあるのだ。

 ナダルは、1日に行なわれたロレックス・パリ・マスターズ準決勝にて腹部に痛みを訴えて棄権するも、順調に回復している様子。SNSでは5日、「検査の結果、右腹部に多少の緊張はあるが、ロンドンへ向かう。木曜日か金曜日にはサービスの練習を始める」と、ツアーファイナルへの意気込みを発信している。
 
 すでに発表されているATPファイナルズのグループで、「グループ・アンドレ・アガシ」のナダルは、メドベージェフ、チチパス、ズベレフと同じグループ。「グループ・ビヨン・ボルグ」のジョコビッチは、フェデラー、ティーム、ベレッティーニと同じグループ。2人の対決が見られるとすれば、準決勝か決勝ということになる。

 故障を抱えるナダルがラウンドロビンを上がれず、ジョコビッチが決勝トーナメントへ進出すれば、ジョコビッチが1位へ。ナダルはラウンドロビン3勝から決勝に進出すれば年間1位が決定する。この大会はラウンドロビンのポイント、決勝トーナメントのポイントで左右されるため、どの試合も油断できないものとなる。

 ちなみにナダルが優勝すれば、ATPファイナルズで初優勝で、歴代最年長優勝者ともなる。

 2009年からイギリス・ロンドンにて開催されてきたATPツアーファイナルは、2021年からイタリア・トリノへと開催地を移すことが決定されている。全豪オープンとウインブルドンを制したジョコビッチと、全仏オープンと全米オープンを制したナダルのランキング争いは、果たしてどういう形で決着を迎えるのだろうか…。

文●誉田優
フリーライター。早稲田大学スポーツ科学部卒業。
Twitter:yu__honda/Instagram:yu__honda
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