男子テニスツアー「メキシコ・オープン」(2月21日~26日/メキシコ・アカプルコ/ハードコート/ATP500)に出場していた世界ランク3位のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が、危険行為による失格と罰金の処分を受けた件について、女子元世界ランク1位のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が言及。もし自身が同様の行為をした場合には「おそらく刑務所行きになるわね」と、ズべレフへの処分の軽さに苦言を呈した。
事の発端は現地2月22日、マルセロ・メロ(ブラジル/ダブルス27位)とのペアで出場していた男子ダブルス1回戦でのことだ。そこでズべレフは、ライン際を捉えた相手ボールに対する主審の「イン」との判定に激怒。そのまま敗戦すると、怒りに任せて審判台をラケットで数度にわたり殴打し、座っていた主審の右足に当たりそうな場面も見られた。
これを受けてATP(男子プロテニス協会)は、同大会のシングルス2回戦に出場予定だったズべレフを棄権扱いとし、さらに4万ドル(約460万円)の罰金を科している。
海外メディア『ユーロスポーツ』によると、この処分について見解を求められたセレナは、テニス界に「ダブルスタンダードが存在している」と語り、「もし私が同じことをしたら、おそらく刑務所に入ることになっていたでしょうね。ツアーでは他にもこのような(自身より他の選手が優遇されている)光景を見ることがあるわ」として、自身への過去の処分に比べてズべレフへの処分が軽すぎることに疑念をあらわにした。
セレナが受けた重すぎる罰則として代表的なものは2009年全米オープンのシングルス準決勝でのものだろう。彼女はキム・クリステルス(ベルギー)との対戦中に線審に暴言を吐き、当時の最高額となる8万2500ドルの罰金を受けた上に、その後2年間のグランドスラムで新たに問題を起こした場合には、全米オープンを最長3年間出場停止となる追加措置を科されていた。
セレナの他、男子テニスのレジェンドであるマッツ・ビランデル氏もズべレフへの処分に疑問を抱いているようだ。「ズべレフにはもっとふさわしい罰を与える必要がある」と述べるビランデル氏は、「お金で解決するべきではない。あのような振る舞いをする者には3か月~6か月の出場停止処分を科すべきだ」との厳しい考えを明かしている。
失格処分の直後、ズベレフは自身の公式インスタグラム(@alexzverev123)に謝罪文を掲載。「これから数日間、自分の行動を振り返り、二度とこのようなことが起きないように気を付けます。がっかりさせてしまって、ごめんなさい」と反省の弁を述べているが、テニス界の反応を見る限りでは、この問題はまだしばらく尾を引きそうだ。
構成●スマッシュ編集部
【連続写真】巧みな身体使いから生まれるズベレフの爆速サービス詳細画像
事の発端は現地2月22日、マルセロ・メロ(ブラジル/ダブルス27位)とのペアで出場していた男子ダブルス1回戦でのことだ。そこでズべレフは、ライン際を捉えた相手ボールに対する主審の「イン」との判定に激怒。そのまま敗戦すると、怒りに任せて審判台をラケットで数度にわたり殴打し、座っていた主審の右足に当たりそうな場面も見られた。
これを受けてATP(男子プロテニス協会)は、同大会のシングルス2回戦に出場予定だったズべレフを棄権扱いとし、さらに4万ドル(約460万円)の罰金を科している。
海外メディア『ユーロスポーツ』によると、この処分について見解を求められたセレナは、テニス界に「ダブルスタンダードが存在している」と語り、「もし私が同じことをしたら、おそらく刑務所に入ることになっていたでしょうね。ツアーでは他にもこのような(自身より他の選手が優遇されている)光景を見ることがあるわ」として、自身への過去の処分に比べてズべレフへの処分が軽すぎることに疑念をあらわにした。
セレナが受けた重すぎる罰則として代表的なものは2009年全米オープンのシングルス準決勝でのものだろう。彼女はキム・クリステルス(ベルギー)との対戦中に線審に暴言を吐き、当時の最高額となる8万2500ドルの罰金を受けた上に、その後2年間のグランドスラムで新たに問題を起こした場合には、全米オープンを最長3年間出場停止となる追加措置を科されていた。
セレナの他、男子テニスのレジェンドであるマッツ・ビランデル氏もズべレフへの処分に疑問を抱いているようだ。「ズべレフにはもっとふさわしい罰を与える必要がある」と述べるビランデル氏は、「お金で解決するべきではない。あのような振る舞いをする者には3か月~6か月の出場停止処分を科すべきだ」との厳しい考えを明かしている。
失格処分の直後、ズベレフは自身の公式インスタグラム(@alexzverev123)に謝罪文を掲載。「これから数日間、自分の行動を振り返り、二度とこのようなことが起きないように気を付けます。がっかりさせてしまって、ごめんなさい」と反省の弁を述べているが、テニス界の反応を見る限りでは、この問題はまだしばらく尾を引きそうだ。
構成●スマッシュ編集部
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