専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

元世界3位のワウリンカとティームがついに戦列復帰。共に初戦で敗れるも「戻ってこられてうれしい」<SMASH>

中村光佑

2022.03.30

ケガによる長期休養から復帰を果たしたワウリンカ(左)とティーム(右)。チャレンジャー初戦で敗れたが、それぞれに収穫があったようだ。(C)Getty Images

ケガによる長期休養から復帰を果たしたワウリンカ(左)とティーム(右)。チャレンジャー初戦で敗れたが、それぞれに収穫があったようだ。(C)Getty Images

 現地3月29日に開幕した男子テニス・チャレンジャー大会「エニーテック365アンダルシア・オープン」(スペイン・マルべージャ/クレー)でケガにより長らく戦列を離れていたスタン・ワウリンカ(スイス/世界ランク232位)とドミニク・ティーム(オーストリア/50位)が復帰。共に初戦で姿を消したものの、元世界3位の2人のカムバックに会場のファンからも歓喜の声が上がった。

 昨年3月のカタール・オープン以降、左足のケガで約1年大会に出場していなかったワウリンカ。同箇所の2度の手術と懸命なリハビリを経た上で今年2月初旬から練習を再開し、SNSでも順調な回復ぶりをアピールしていた。

 そして待望の復帰戦でワウリンカは131位のエリアス・イーマー(スウェーデン)と対戦。久々の実戦となった影響からかショットの感覚が合わずにミスを重ね、計5度のブレークを喫して2-6、4-6で1回戦敗退となった。

 それでも3月28日に37歳の誕生日を迎えたワウリンカは、何よりもコートに戻ってこられたことを非常にうれしく思っているようだ。試合後の会見では次のようなコメントを残している。

「体力的にも調子は良かったし、とてもポジティブな復帰戦になったと思う。またトーナメントに戻ってこられたことはとてもうれしいし、感動と試合中の緊張感を味わうこともできたよ。今の自分のレベルでベストを尽くすことに集中できたし、難しいことはわかっていたが、総じて自分にとってはポジティブな1週間だったと思っている」
 
 一方手首のケガで昨年6月のマヨルカ選手権出場後からツアーを離脱していたティームも今大会でようやく実戦復帰。第1シードでの出場となった28歳は1回戦で128位のペドロ・カチン(アルゼンチン)と対戦し、3-6、4-6のストレートで敗戦。こちらも復帰初戦を白星で飾ることはできなかった。

 最近は復帰を表明しながら大会直前での欠場を強いられるというもどかしい日々を過ごしていたティーム。ようやく迎えた復帰戦について「大きな感動と複雑な思いが交錯する1日だった」とSNSを通じて声明を出し、無事にカムバックを果たせたことへの喜びを語った。

「テニスコートに戻って、世界で一番好きなこと、つまりテニスをプレーし、大会に再び参加できることが、どれほどうれしかったか想像できるだろう。ここ数か月はケガの再発を繰り返していたが、再びプレーできるようになり、大会でのアドレナリンも感じられるようになった」

 なお、現段階でワウリンカは「モンテカルロ・オープン」(4月11日~17日/モナコ・モンテカルロ/クレーコート/ATP1000)へのワイルドカード(主催者推薦)での出場、ティームは「ハッサン2世グランプリ」(4月4日~10日/モロッコ・マラケシュ/クレーコート/ATP250)への出場を予定している。時間はかかるかもしれないが、2人が完全復活を遂げ、再びツアーを盛り上げてくれることを期待したい。

文●中村光佑

【PHOTO】2021全豪オープンでのワウリンカ、ティームらの厳選ショット!
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号