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ジョコビッチの弟が悪童キリオスをベオグラードへ招待!理由は“追放騒動”時の手助け?「彼は真面目だ」<SMASH>

スマッシュ編集部

2022.04.01

今年1月の入国騒動では数少ないジョコビッチ(左)の擁護を唱えたキリオス(右)に対して、ベオグラードからラブコールが届いた!(C)Getty Images

 男子テニス世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)の弟で、「セルビア・オープン」(4月18日~24日/セルビア・ベオグラード/クレー/ATP250)の大会ディレクターを務めるジョルジェが、破天荒な性格から「悪童」の異名を持つニック・キリオス(オーストラリア)を同大会へ招待したい考えを口にした。

 これはジョルジェがセルビアの日刊紙『Rrpublika』のインタビューで明らかにしたもので、その理由は兄ノバクが今年1月にオーストラリアから国外追放になった際、強い言葉で同国政府を非難するとともにジョコビッチを擁護。その行動に対する感謝の気持ちの表れだという。

 ジェルジェは次のように語っている。

「彼(キリオス)が、ノバク、ベオグラード、そしてセルビアをサポートしてくれたことに感謝したいです。彼はアーティストであり、言葉を濁すことなく、どんなことでも常に自分の意見を表明します。しかし、なによりも彼は真面目なアスリートであり、テニスプレーヤーである。彼がテニスのキャリアを終える前に、セルビア・オープンに来てくれることを願っています」
 
 かつては、お互いの行動を批判しあう「犬猿の仲」だった。だが、今年の全豪でキリオスは「ノバクと俺は過去に行き違いがあったが、俺は正しいことだと思ったから彼の入国を支持したんだ。ノバクにはいずれどこかで一緒にダブルスを組むことを提案しようと思っている」とコメント。二人の間に雪解けムードが漂っていることを感じさせていた。

 そんなキリオスだからこそ、ジョコビッチ・ファミリーも「ぜひ、ベオグラードへ!」となっているのだろう。大会会場はその名もずばりジョコビッチの名を冠した『ノバク・テニスセンター』である。

 ラブコールを送られるキリオスは、4年連続で全仏オープンをスルーするなど、クレーコートでの戦いを好まず。そのため今年もクレー・シーズンをスキップすることが予想される。果たしてキリオスは新たに芽生えた友情のためにベオグラードへと足を運ぶのか。さらにはその舞台で"異色のダブルス"が誕生するのか。注目の大会開幕まで2週間を切った。

構成●スマッシュ編集部

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