四大大会に次ぐグレードの女子テニスツアー「マイアミ・オープン」(3月22日~4月3日/アメリカ・マイアミ/ハードコート/WTA1000)は、現地3月31日に女子シングルス準決勝を実施。世界ランキング77位の大坂なおみは第22シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス/28位)と対戦し、4-6、6-3、6-4で勝利して決勝にコマを進めた。
大坂はベンチッチに対して過去1勝3敗。2013年の初対戦で大坂が勝利した後、19年に行なわれた3試合は全敗している。
ベンチッチは昨年の東京オリンピック女子シングルス金メダリスト。ただ、年末に新型コロナウイルスに感染した影響で今季は開幕から精彩を欠いていた。しかしようやく調子が上向いてきたようで、今大会ではここまでの4試合全てストレートで快勝を収めている。
試合は序盤からハードヒットの応酬となった。互いに前に入ってリターンを叩き、ラリーでもフルスイングでコーナーにエースを突き刺す。大坂は第2ゲームのベンチッチのサービスでブレークポイントを2本握るが、それを逃すと流れはベンチッチに。
大坂の強打に対してそれ以上のスピードでカウンターを取るベンチッチは、第3、第5ゲームで大坂のサービスをブレーク。大坂も1つブレークバックしたが、第1セットは4-6でベンチッチに奪われた。1stサービスが入ると88.2%と高い確率でポイントを得た大坂だが、2ndサービスではわずか18.2%で、ベンチッチのリターンに苦しんだことがうかがえる。
しかしそのままずるずる行かないのが今の大坂だ。第2セットに入ると大坂は粘りのプレーを見せる。第1ゲームでブレークポイントを凌いでサービスキープすると、第2ゲームではベンチッチのミスに乗じて先にブレークに成功。
第3ゲームで返されるも、ショットの精度が落ち始めたベンチッチを尻目に大坂は攻めの姿勢を貫き、第6ゲームで値千金のブレーク。そのまま6-3で第2セットをものにした。苦しんでいた2ndサービスのポイント獲得率も61.1%と見事に修正してみせた。
第3セットは一進一退の攻防。1-1の相手サービスで大坂が15-40のブレークチャンスをつかんだが、ベンチッチはドライブボレーやサービスウイナーで切り抜け、セーブする。すると第4ゲームでは大坂が15-40のピンチに。ここは大坂もサービスで押してキープに成功し、両者譲らない。
試合が動いたのは第5ゲーム。3本のブレークポイントを得た大坂は、粘るベンチッチから立て続けにフォアのエースを決めてブレーク。第7ゲームでは気落ちしたベンチッチからもうワンブレーク奪い、5-2とする。そこから2ゲーム追い上げられたが、最後は大坂が確実にサービスキープし、6-4で試合を決めた。
大坂のツアー決勝進出は、優勝した2021年全豪オープン以来。決勝では第2シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド/2位)と第16シードのジェシカ・ペグラ(アメリカ/21位)の勝者と顔を合わせる。シフィオンテクとは19年トロントで一度だけ対戦し、大坂が勝利。ペグラとは1勝1敗で、直近では昨年のローマで大坂が敗れている。
いずれも手ごわい相手だが、今大会の大坂はいつになくメンタル面で安定感を見せている。前週のBNPパリバ・オープンでヤジに心を乱して涙の敗戦を喫した後、新たにセラピストを招いて助言を受けたことで、別人のように精神的に立ち直った。今の大坂なら越えられない相手はいないはずだ。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】「全力を尽くす」ことをテーマに掲げて挑んだ大坂なおみの全豪OP厳選ショット!
大坂はベンチッチに対して過去1勝3敗。2013年の初対戦で大坂が勝利した後、19年に行なわれた3試合は全敗している。
ベンチッチは昨年の東京オリンピック女子シングルス金メダリスト。ただ、年末に新型コロナウイルスに感染した影響で今季は開幕から精彩を欠いていた。しかしようやく調子が上向いてきたようで、今大会ではここまでの4試合全てストレートで快勝を収めている。
試合は序盤からハードヒットの応酬となった。互いに前に入ってリターンを叩き、ラリーでもフルスイングでコーナーにエースを突き刺す。大坂は第2ゲームのベンチッチのサービスでブレークポイントを2本握るが、それを逃すと流れはベンチッチに。
大坂の強打に対してそれ以上のスピードでカウンターを取るベンチッチは、第3、第5ゲームで大坂のサービスをブレーク。大坂も1つブレークバックしたが、第1セットは4-6でベンチッチに奪われた。1stサービスが入ると88.2%と高い確率でポイントを得た大坂だが、2ndサービスではわずか18.2%で、ベンチッチのリターンに苦しんだことがうかがえる。
しかしそのままずるずる行かないのが今の大坂だ。第2セットに入ると大坂は粘りのプレーを見せる。第1ゲームでブレークポイントを凌いでサービスキープすると、第2ゲームではベンチッチのミスに乗じて先にブレークに成功。
第3ゲームで返されるも、ショットの精度が落ち始めたベンチッチを尻目に大坂は攻めの姿勢を貫き、第6ゲームで値千金のブレーク。そのまま6-3で第2セットをものにした。苦しんでいた2ndサービスのポイント獲得率も61.1%と見事に修正してみせた。
第3セットは一進一退の攻防。1-1の相手サービスで大坂が15-40のブレークチャンスをつかんだが、ベンチッチはドライブボレーやサービスウイナーで切り抜け、セーブする。すると第4ゲームでは大坂が15-40のピンチに。ここは大坂もサービスで押してキープに成功し、両者譲らない。
試合が動いたのは第5ゲーム。3本のブレークポイントを得た大坂は、粘るベンチッチから立て続けにフォアのエースを決めてブレーク。第7ゲームでは気落ちしたベンチッチからもうワンブレーク奪い、5-2とする。そこから2ゲーム追い上げられたが、最後は大坂が確実にサービスキープし、6-4で試合を決めた。
大坂のツアー決勝進出は、優勝した2021年全豪オープン以来。決勝では第2シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド/2位)と第16シードのジェシカ・ペグラ(アメリカ/21位)の勝者と顔を合わせる。シフィオンテクとは19年トロントで一度だけ対戦し、大坂が勝利。ペグラとは1勝1敗で、直近では昨年のローマで大坂が敗れている。
いずれも手ごわい相手だが、今大会の大坂はいつになくメンタル面で安定感を見せている。前週のBNPパリバ・オープンでヤジに心を乱して涙の敗戦を喫した後、新たにセラピストを招いて助言を受けたことで、別人のように精神的に立ち直った。今の大坂なら越えられない相手はいないはずだ。
構成●スマッシュ編集部
【PHOTO】「全力を尽くす」ことをテーマに掲げて挑んだ大坂なおみの全豪OP厳選ショット!