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18歳アルカラスが大会史上最年少でマイアミ・オープン決勝進出!「子どものころから夢みてきたこと」が遂に実現<SMASH>

中村光佑

2022.04.02

母国のレジェンドであるナダルの記録を塗り替えた超新星アルカラスが、自身初となるマスターズ初制覇に王手をかけた。(C)Getty Images

 大詰めを迎えている男子テニスツアー「マイアミ・オープン」(3月23日~4月3日/アメリカ・マイアミ/ハードコート/ATP1000)は、現地4月1日にシングルス準決勝を実施。第14シードのカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク16位)が前回大会覇者で第8シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド/同10位)を7-6(5)、7-6(2)のストレートで破り、四大大会に次ぐグレードのマスターズ1000で初の決勝進出を果たした。

 前週のBNPパリバ・オープンでマスターズ初の4強入りを達成した18歳のアルカラス。今大会は初戦となったマートン・フチョビッチ(ハンガリー/55位)との2回戦、第21シードのマリン・チリッチ(クロアチア/24位)との3回戦ともに快勝し、4回戦では第3シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/5位)をストレートで撃破。準々決勝ではミオミル・ケツマノビッチ(セルビア/48位)をフルセットの激戦の末に下し、2週連続でのマスターズベスト4進出を決めていた。

 ツアー公式戦では初顔合わせとなったフルカチュとの準決勝。序盤から互いにサービスキープが続く拮抗した展開となり、そのままタイブレークへと突入。アルカラスは一時3-5とリードを許すも、そこから怒涛の4連続ポイントで第1セットを奪取。

 第2セットも両者ともにブレークのないまま再びタイブレークへもつれ込んだが、ここでアルカラスが2度のミニブレークに成功。2時間5分の接戦をものにした。
 
 昨年のマイアミ大会でマスターズ本戦デビューを飾ったアルカラス。目を見張るほどの凄まじい成長ぶりを見せ、わずか1年で今度は決勝へとたどり着いた。ちなみに18歳333日でのマスターズ決勝進出は男子テニス史上5番目の若さで、マイアミでは2005年に準優勝を収めた同胞のレジェンド、ラファエル・ナダル(スペイン/現3位)以来となる大会最年少での決勝進出者となった。

 フルカチュとの試合後のインタビューでアルカラスは「今はたくさんの感情が入り混じっている。(マスターズの決勝で戦うのは)子どものころから夢見てきたことでもあるんだ。ここマイアミで決勝に進出できて本当にうれしいよ」と感無量。

 そして最後には「決勝は初戦と同じように、緊張を隠しながら戦うつもりだよ。最高の決勝になるように楽しみたいね」と優勝決定戦への意気込みを語った。

 そんな男子テニス界の超新星が決勝で対戦するのは、第6シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/8位)。23歳のルードは今大会で快進撃を続けていたフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン/103位)との準決勝でストレート勝ちを収め、同じくマスターズ初の決勝進出を決めている。果たして初優勝はどちらの手に渡るのか、注目の決勝は日本時間4月4日深夜2時に行なわれる予定だ。

文●中村光佑

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