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BJK杯最終日は日本が中国を逆転で下し全勝優勝!「世界に挑戦する自信になった1週間」と土橋監督<SMASH>

スマッシュ編集部

2022.04.17

見事に全勝でアジア/オセアニア・グループの突破を決めた日本代表チーム。11月のプレーオフの切符を手にした。写真提供:公益財団法人日本テニス協会

 女子テニスの国別対抗戦「2022ビリー・ジーン・キング・カップ」(BJK杯)のアジア/オセアニア・グループ1部が、4月12日から16日にわたりトルコのアンタルヤで開催。大会最終日の4月16日、日本は中国との全勝対決に臨み、2-1で逆転勝利。今年11月に開催されるプレーオフへの1位通過を決めた。

 日本と中国は前日まで4勝0敗で、共にプレーオフ進出の権利は確保。グループ1部の優勝を懸けての対戦となった。

 第1試合は内藤祐希(世界ランキング229位)がユアン・ユエ(143位)と対戦。格上のユアンによく食らいついていったが、6-7(3)、6-7(5)とわずかに及ばず、今大会3試合目の出場で初黒星を喫した。

 後がなくなった日本だが、内島萌夏(208位)がエース対決で意地を見せる。グランドスラムでの実績もあるズー・リン(106位)を相手に20歳の内島は真っ向勝負を挑み、第1セットをタイブレークの末に先取。第2セットはフィジカル面でも相手を圧倒し、6-1で突き放した。

「タフな相手になることはわかっていた。1ポイント1ポイント諦めず、自分のプレーができればチャンスは来ると思っていたので、自分を信じて最後までできたのが良かった」と内島。今大会無傷の4勝目を挙げて、最後のダブルスにつないだ。
 
 最終試合は日本が絶対的な信頼を寄せる青山修子(複8位)/柴原瑛菜(複7位)が登場。とはいえ中国のシュ・イファン(複29位)/ヤン・ザオシャン(複32位)も実力は高く、先月のBNPパリバ・オープンでは決勝で柴原/アジア・ムハンマド(米国)を下して優勝を飾っている強敵だ。

 しかしペアとして組み込んでいる青山と柴原は強かった。熟練されたコンビネーションで第1セットは相手サービスを2ブレーク、第2セットは3ブレークを積み重ね、自分たちのサービスゲームは各セット1ダウンに抑えて快勝。1時間29分、6-4、6-3のストレート勝ちで日本のグループ1部優勝を決めた。

 日本の土橋登志久監督は「アジアの様々な強豪が揃ったリーグで全勝できたのは、これから日本の女子テニスがさらに世界に挑戦していくうえで自信になった1週間だったと思っている」と総括。今シーズン限りでの退任を表明している土橋監督は、11月のプレーオフで最後の指揮を執る。

 今回のアジア/オセアニア・グループ1部には、6か国が出場(日本、中国、インド、インドネシア、韓国、ニュージーランド)。総当たりリーグ戦の上位2チームがプレーオフに進出できる。日本は1位(5戦全勝)、中国は2位(4勝1敗)でプレーオフの資格を得た。それに勝つと、来年のBJK杯ファイナル予選の出場権を手にできる。

【16日の日本対中国の結果】
[第1試合]●内藤祐希(229位)6-7(3)、6-7(5)○ユアン・ユエ(143位)
[第2試合]〇内島萌夏(208位)7-6(5)、6-1●ズー・リン(106位)
[第3試合]〇青山修子(複8位)/柴原瑛菜(複7位)6-4、6-3●シュ・イファン(複29位)/ヤン・ザオシャン(複32位)
※カッコ内はWTA世界ランク

構成●スマッシュ編集部

【PHOTO】青山/柴原ら世界で戦う日本人女子テニスプレーヤーたち!