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海外テニス

【伊達公子】女子テニス界に影響を及ぼす世界1位のバーティー引退。煮詰まって去らないためのアドバイス<SMASH>

伊達公子

2022.04.29

「リフレッシュ期間を取る」ことで満足いくまでキャリアをやり切る方法を考えるべきと言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

「リフレッシュ期間を取る」ことで満足いくまでキャリアをやり切る方法を考えるべきと言う伊達公子さん。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 女子テニス世界1位だったアシュリー・バーティー選手が突然引退しました。この決断はさすがに驚きましたが、時間が経つと理解できる部分もあります。
 
 スポーツ選手には何か他のことを犠牲にしてもタイトルを取りたい、キャリアを積み重ねたいという人もいれば、自分にとって何が一番かと考えた時に、それがテニスではないという生き方の人がいます。バーティーは後者で、他のことを犠牲にしても多くのグランドスラムタイトルが欲しいとか、ナンバー1に居続けたいというタイプではないのでしょう。
 
 彼女の場合、そのスタンスを崩さなかったから、今までのテニスキャリアで成功できたとも言えますし、だからこそ、こういう結末にもなったという気がします。バーティーらしいかなと思います。
 
 ただ、今の女子テニス界からバーティーがいなくなる影響はかなり大きいです。パワフルなショットを打つ選手が勝ち残っていくなかで、バーティーが安定した力を出したため、女子テニスにも展開力やショットの多様性が加わってきた矢先でした。
 
 選手たちもバーティー対策をしており、スライスへの対処法も身に付け始めていました。彼女がいなくなることで、またパワー一辺倒に戻ってしまうのか、どうなるのか。戻ってしまうなら、それは寂しいですね。
 
 バーティーの引退内容とは関係なく、20代の選手に引退についてアドバイスするならば、現役中にリフレッシュ期間を取るべきということです。狭い世界で10代の頃からずっと同じ生活をしていると、誰しも煮詰まる時はやってきます。うまくオン・オフができずに、ずっとオンのままで来てしまうと、煮詰まる度合いが大きくなりかねません。
 
 引退を考えるほど煮詰まる前に、シーズン中でもうまくリフレッシュ期間を取って、自分が満足いくまでやり切る方法を作っていくことはどの選手にも必要なことです。日本人選手は特に我慢強い部分があり、オン・オフの切り替えがうまい方ではないので、その辺は意識しておくといいでしょう。
 
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

【連続写真】内側にしぼる動きでパワーアップする、バーティーのバックハンドスライス

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