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海外テニス

大会出場数が少ないジョコビッチがローマとパリに向けて調子を上げる「自分が望むレベルに近づいている」<SMASH>

中村光佑

2022.05.10

マドリード準決勝でのアルカラスとの3時間35分の激闘も「体調は100%だった」と言うジョコビッチ。(C)Getty Images

マドリード準決勝でのアルカラスとの3時間35分の激闘も「体調は100%だった」と言うジョコビッチ。(C)Getty Images

 新型コロナウイルスのワクチン未接種により、今シーズンは出場できる大会が制限されている男子テニス現世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)。だがコツコツと実戦を積み重ねる中で、ようやく自身のパフォーマンスに手ごたえをつかみ始めているという。

 現在34歳のジョコビッチは4月初旬の「モンテカルロ・オープン」で初戦敗退に終わったものの、その翌週に自国で開催された「セルビア・オープン」では準優勝。前週の「マドリード・オープン」では準決勝で3時間35分にもおよぶ大激戦の末に19歳のカルロス・アルカラス(スペイン/6位)に苦杯をなめたが、徐々に調子を上げているのは事実だ。

 そして事前のワクチン接種が義務付けられていない「イタリア国際」(5月8日~15日/イタリア:ローマ/クレーコート/ATP1000)で今季5戦目を迎えるジョコビッチ。大会開幕前の記者会見に応じた男子テニス界のレジェンドは「毎週、自分が望むレベルに近づいている」と前置きした上で、現在のコンディションについて次のように明かした。
 
「マドリードでは準決勝で負けてしまったが、とてもいいテニスができたと思っている。アルカラスとの3時間半の試合でも、体調は100%だった。翌日には回復し、準備も整った。これは今回のローマ、そしてもちろん大きな目標であるパリに向けて、非常にポジティブで心強い一歩だ。僕は正しい方向に向かっているし、もっといいプレーができると思っている」

 その一方で「コート上で自分がやっていることにはとても自己批判的なんだ。同時に僕は現実主義者でもあり、今のテニスのレベルが非常に高いということも認識している」と謙虚なコメント。それでも「壮絶な試合をしてきた」というローマの舞台で高いレベルを維持し、結果を残したいと考えているようだ。

 なお第1シードとして今大会に参戦するジョコビッチは初戦となる2回戦で世界35位のアスラン・カラツェフと対戦する。連覇を目指す「全仏オープン」(5月22日~6月5日/フランス・パリ/クレーコート/グランドスラム)へ弾みをつけるためにも、1つでも多く勝ち上がりたいところだ。

文●中村光佑

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