専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

「彼と僕を比べるのはやめてくれ!」ナダルがアルカラスに関する質問を禁止した真意<SMASH>

中村光佑

2022.05.12

マドリードで初めてナダル(右)に勝ったアルカラス(左)。ナダルが彼を評価しているのは間違いないが、「プレッシャーをかけない」ために度重なる質問を制した。(C)Getty Images

マドリードで初めてナダル(右)に勝ったアルカラス(左)。ナダルが彼を評価しているのは間違いないが、「プレッシャーをかけない」ために度重なる質問を制した。(C)Getty Images

 現在開催中の男子テニスツアー「イタリア国際」(5月8日~15日/イタリア・ローマ/クレーコート/ATP1000)でシングルスベスト16入りを果たした世界4位のラファエル・ナダル(スペイン)。その彼はここ最近凄まじい成長ぶりを見せている同郷の19歳、カルロス・アルカラス(6位)と自身を度々比較しようとするメディアに不快感を覚えているようだ。

 5月5日に19歳の誕生日を迎えたばかりのアルカラスの快進撃はもはやとどまるところを知らない。今年3月のマイアミ・オープンで四大大会に次ぐマスターズ1000初制覇を果たすと、同カテゴリーで自国開催となった先週のマドリード・オープンでも優勝を果たした。

 そのマドリードでアルカラスは、準々決勝でナダル、準決勝で現世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)をいずれもフルセットで撃破。アルカラスは早くも今季4勝目を挙げており、グランドスラムでの優勝にも期待が高まっている。

 同胞というだけではなく、ほぼ同じ年齢でトップ10をマークしたナダルとアルカラスは事あるごとに比較され、ナダルは「あなたよりもアルカラスの方が強くて偉大なのか?」といった記者からの質問にも幾度となく謙虚に応じてきた。

 だがとうとうナダルにも我慢の限界が来たようだ。現地5月11日に行なわれたイタリア国際2回戦でジョン・イズナー(アメリカ/27位)にストレートで勝利したナダルは、試合後の会見で再びアルカラスに関するコメントを求められた際、強めの口調で記者たちへ向けて不満をあらわにした。
 
「毎日毎日、どっちが偉いとか、どっちが強いとか言っているわけにはいかない。我々にできることは、彼のキャリアを楽しむことだろう。それと同じくらい興味深いからと言って、彼と僕を比べるのはやめてくれ」

「彼が何を成し遂げられるかということを、一日中考えているわけにはいかない。彼は素晴らしいレベルでプレーしているし、僕も恐らく2005年には素晴らしいレベルでプレーしていたはずだ。でも、時代が変わるからこそキャリアも違うし、アプローチの仕方も違う。これ以上は聞かないでほしい」

 そのうえでナダルは「あなたたちが聞くたびに同じことを言うが、これ以上彼にプレッシャーをかけてはいけないんだ」とアルカラスを気遣い、最後には「カルロスのように長年楽しめる選手がいることは素晴らしいことだが、今僕はまだプレーをしていて、自分のことに集中しているんだ」と締めくくった。

 なおローマで大会連覇と通算11度目の優勝を狙うナダルは、次の3回戦で第13シードのデニス・シャポバロフ(カナダ/16位)と対戦する。周りの雑音をうまくシャットアウトしながら、今大会も一つひとつ勝利を積み重ねてほしい。

文●中村光佑

【連続写真】将来の王者候補アルカラスの動かされても力強く返球したフォアハンド
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号

RANKINGランキング