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全国選抜ジュニア女子は上村睦実と西脇美結が全国初優勝!「驚いています」<SMASH>

赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

2022.05.16

14歳以下で優勝した上村睦実(左)と、12歳以下を制した西脇美結(右)。写真:田中研治

 2022年5月12日から15日にわたり、千葉県・吉田記念テニス研修センターで、「2022 DUNLOP CUP 全国選抜ジュニアテニス選手権大会」が行なわれた。14歳以下と12歳以下のシングルスの全国大会で、5月15日には各決勝戦、3位決定戦と14歳以下のコンソレが実施された。

 女子14歳以下の決勝は、第1シードの小坂莉來と第3シードの上村睦実の対戦で、大熱戦となった。第1セットを取ったのは小坂。コースを打ち分けてネットへ詰めたり、相手のボールに対する対応力が高く、安定した力を見せて6-1で奪取。第2セットは、「自分から攻めていこう」と気持ちを切り替えた上村の威力のあるフォアが冴えてファイナルセットへ突入した。

 上村が3-0とリードするも追いつかれ、もう1度5-3とリードするも猛追を受け、マッチポイントもあったが決まらずタイブレークへ。5-2とリードして優勝まで2ポイントと迫ったが、4ポイント連取され、マッチポイントまで握られた。しかし最後は武器であるフォアでエースを取って、1-6、6-3、7-6(7)で、上村が全国初優勝を果たした。

 追いつかれた時は「焦ったけれど、自分を落ち着かせて集中できました」と勝利の要因を語る上村。大会を通して、「競った中でも焦らずにポイントが取れました。フォアで攻めてドライブボレーにつながるなど積極的なプレーができました」と振り返る。

 将来の夢は「グランドスラムで優勝すること」。小柄な体格からは想像できない鋭いフォアハンドを放つ姿を、さらに大きな舞台で披露してほしい。
 
 12歳以下女子決勝は、第4シードの西脇美結が第3シードの杉山仁菜を、6-0、6-0で下して頂点に立った。スコアほどの実力差はなかったが、ロングラリーが多い内容で、左利きの西脇の配球が効果的だった。

 西脇は、「優勝できると思っていなかったので驚いています。(相手は)クロスがいいので、クロスを打たせないようにカバーしていました。自分の良いプレーができて勝てました」と喜んだ。

 憧れの選手は同じ左利きのレイラ・フェルナンデス。彼女のようなクレバーなテニスで活躍できるように腕を磨いてほしい。

【女子シングルスの結果】※[]内数字はシード
◆14歳以下
決勝:
上村睦実[3](名古屋LTC) 1-6 6-3 7-6(7)小坂莉來[1](LYNX TA 奈良)
3位決定戦:
藤井小夏(LYNX TA 奈良) 6-4 6-0市岡梓奈[2](グリーンテニスプラザ)
コンソレーション決勝戦:
石井心菜(グリーンテニスプラザ) 4-0 4-1 小林柚葵(荏原SSC)

◆12歳以下
決勝:
西脇美結[4](TCコスパ三国ヶ丘)  6-0 6-0 杉山仁菜[3](ファーイーストJrTA)
3位決定戦:
色川渚月[2](CSJ) 6-1 6-1若菜蘭[6](三重GTC)
※天候によりコンソレーションは実施されず。

取材・文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

【2022DUNLOP CUP】全国選抜ジュニアテニス選手権大会の優勝者&準優勝者フォト!!