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海外テニス

元No.1ロディックが今年のウインブルドンで推す選手は悪童キリオス!「彼は芝コートで完璧にプレーできる」<SMASH>

中村光佑

2022.06.16

アメリカのレジェンド、ロディック(左)は、芝でのキリオス(右)のプレーを高く評価する。ウインブルドンでは注目だ。(C)Getty Images

アメリカのレジェンド、ロディック(左)は、芝でのキリオス(右)のプレーを高く評価する。ウインブルドンでは注目だ。(C)Getty Images

 男子テニス元世界ランク1位のレジェンド、アンディ・ロディック氏(アメリカ)が母国のテニス専門チャンネル『Tennis Channel』のインタビューに登場。テニス界で「悪童」の異名を持つ27歳のニック・キリオス(オーストラリア/世界ランク65位)に期待の言葉を寄せた。

 全仏オープンが幕を閉じ、テニス界は男女ともに6月末開幕の「ウインブルドン」(6月27日~7月10日/イギリス・ロンドン/芝/グランドスラム)を頂点とするグラスコートシーズンへと移行した。

 強烈なサービスやトリッキーなプレーで多くのファンを虜にしてきたキリオスは芝コートを最も得意とするプレーヤーの1人として知られており、当時19歳で世界144位だった2014年のウインブルドン4回戦では、ラファエル・ナダル(スペイン/現4位)を破ってベスト8へ進出した実績も持つ。

 そんなキリオスの類まれなるポテンシャルを高く評価しているのが、ウインブルドンで3度の準優勝を誇る元世界王者のロディック氏だ。今回のインタビューで同氏は「キリオスはウインブルドンで優勝する可能性がある」と前置きしたうえで、27歳の名手の大胆不敵なパフォーマンスと性格をこう称賛している。
 
「ひとつだけわかっているのは、彼は芝コートで完璧にプレーできるということだ。彼は、ビッグネームの選手と対戦することや、センターコートのような大きなコートでプレーすることを恐れていない」

 一方でキリオスが新型コロナウイルス感染拡大の影響から多くの大会を欠場してきたことを踏まえ、「大会を通じて彼の身体が持ちこたえられるかどうかだね。彼が(十分に)トレーニングをしてきたかどうかという点も問題だ」とフィジカル面での不安要素も挙げた。

 それでもキリオスには人を惹きつける魅力があるとロディック氏は言う。そう考える根拠を次のように説明した。

「彼を見ていて素晴らしいと思うのは、彼の身体がどのような状態にあるのか、また彼の試合の位置付けがどこにあるのか、我々では予測がつかないことなんだ」

 なお先週の男子テニスツアー「ボス・オープン」でベスト4入りしたキリオスは、今週の「テラ・ウォルトマン・オープン」(6月13日~19日/ドイツ・ハーレ/芝/ATP500)にも出場中。ダニエル・アルトマイヤー(ドイツ/66位)との初戦をストレートで突破すると、現地6月15日に行なわれた2回戦では第2シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/6位)を5-7、6-2、6-4の逆転で下し、ベスト8へと進出した。2週連続の4強入りを懸けた準々決勝ではパブロ・カレノブスタ(スペイン/19位)と対戦する。

文●中村光佑

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