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海外テニス

フルカチュが世界1位のメドベージェフを圧倒し芝で初優勝「芝でタイトルを獲得できたのも特別」<SMASH>

中村光佑

2022.06.20

昨年のウインブルドンでベスト4のフルカチュが芝での適性を見せ今季初優勝を果たす。(C)Getty Images

昨年のウインブルドンでベスト4のフルカチュが芝での適性を見せ今季初優勝を果たす。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「テラ・ウォルトマン・オープン」(6月13日~19日/ドイツ:ハーレ/グラスコート/ATP500)は現地6月19日にシングルス決勝を実施。第5シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド/世界ランク12位)が第1シードのダニール・メドベージェフ(ロシア/同1位)を6-1、6-4のストレートで下し、ツアー通算5勝目を飾った。

 昨年のウインブルドンではベスト4へ進出し、芝のサーフェスを得意としている25歳のフルカチュ。今大会は初戦から苦戦を強いられながらも何とか勝ち上がり、準決勝では世界65位のニック・キリオス(オーストラリア)を4-6、7-6(2)、7-6(4)の逆転で撃破。先週のリベマ・オープンで準優勝を収めた新世界王者のメドベージェフとの決勝へ駒を進めていた。

 迎えたこの日の優勝決定戦では立ち上がりからフルカチュがネットプレーを織り交ぜたアグレッシブな攻撃と強烈なサービスを軸にメドベージェフを圧倒し、幸先よく第1セットを先取。

 第2セットに入っても勢いが衰えないフルカチュは徐々にイライラを募らせるメドベージェフから第1ゲームでいきなりブレークに成功。終始安定したプレーでそのリードを守り切り、わずか63分で勝利を収めた。
 
 昨年9月のモゼール・オープン(フランス:メス/インドアハード/ATP250)以来約9カ月ぶりのツアー優勝を果たしたフルカチュ。ちなみに芝コートのツアー公式戦での優勝は今大会が初めてのことだ。

 試合後のインタビューでは「今日は、サービスがとても良かったし、第1ゲームから勢いがあった。自分のサービスゲームでは、いくつかデュースがあった中でキープできて、ダニール(メドベージェフ)のサービスをブレークすることができたから、勢いに乗ることができたんだ」とコメント。決勝の舞台で理想的なパフォーマンスを発揮できたことに満足しているようだ。

 その上でフルカチュは「この素晴らしい観客の前で勝てて、とてもうれしいよ。もちろん芝でタイトルを獲得できたのも特別なことだ」と喜びをあらわにした。

 一方敗れたメドベージェフは今年1月の全豪オープン決勝を含め、公式戦の決勝での連敗記録を5に更新。それでも決勝戦後の表彰式では「おめでとう、フベルト。今日は素晴らしい試合だったし、君にとっては素晴らしい1週間だったね」と勝者のフルカチュを称えた。

文●中村光佑

【連続写真】ラケット面を下に向けてテイクバックするフルカチュの鋭いフォアハンド
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