海外テニス

元王者マリー、ウインブルドンまでのケガの回復は微妙な状況「まだ練習できないショットがある」と現状を明かす<SMASH>

中村光佑

2022.06.22

ボス・オープンで左腹部を痛めたマリー。まだ完治には至っておらず、ウインブルドンに間に合うのか心配される。(C)Getty Images

 エントリーしていた先週の男子テニスツアー「シンチ選手権」を左腹部の負傷により欠場した元世界王者のアンディ・マリー(イギリス/現51位)が、自身が着用するウェアブランド「AMC」のイベントに登場。そのなかでケガの回復具合について「まだ完璧ではない」と明かした。

 マリーの左腹部の負傷は、6月12日にドイツ・シュツットガルトで開催された「ボス・オープン」決勝でマテオ・ベレッティーニ(イタリア/現11位)と戦っている際に生じたもの。ファイナルセット序盤でサービスを打った際に痛め、その後は思うようにプレーを続けられずに敗れた。

 試合を終えたマリーはその日のうちにロンドンに戻り、翌13日には精密検査を受診。その結果「腹部のケガによって今年のクイーンズ(シンチ選手権)には出場できないことがわかった」と自身のSNSを通じて大会欠場を発表した。

 すでにウインブルドンへ向けて練習を始めているマリーは、今回のインタビューで左腹部の状態について「治ってきているし、正しい方向にも進んでいる」とした一方で、「まだ100%ではないんだ」と告白。そのうえで「今週はポジティブなこととネガティブなことがあった」と言う。
 
「ポジティブだったのは練習できたこと。ネガティブだったのは練習ができなかったショットがあったことだ」

 具体的にどのショットが打てなかったのかについては明らかにしなかったが、「残念ながら試合ではそういったショットを打たないわけにはいかないんだ。この数日間で練習量を増やしてテストしてみるつもりだ。うまくいけばいいんだけどね」とコメント。

 それでもインタビューの最後には、長らく臀部のケガに悩まされながらも数々の試練を乗り越えてきたことを踏まえ、「ウインブルドンに向けてこのような状態になったのはつらいことではあるが、ここ数年はもっと悪い状況に陥ったこともあった。そんななかでも僕は何とかうまく対処してきたんだ。この2、3日でうまくいけば改善されるだろうし、通常の準備に戻れるだろうね」と前向きに語った。

 その言葉を裏付けるように、今年1月の時点で130位台だったランキングも現在は51位まで回復させているマリー。予定通り聖地ウインブルドンの舞台でプレーできることを祈りたい。

文●中村光佑

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