海外テニス

コーヒー代もクリーニング料金も請求なし! ノーリーが明かすウインブルドン4強の思わぬ反響<SMASH>

中村光佑

2022.07.28

ウインブルドンで4強入りし、一気に知名度が上がったノーリー。母国イギリスでは道行く人に声を掛けられ、様々な恩恵に浴することも。(C)Getty Images

 昨シーズンに自身最高位となる世界ランキング10位をマークした男子テニスのキャメロン・ノーリー(イギリス/現13位)。最近も目覚ましい活躍を続ける26歳が、母国のタブロイド紙『Daily Mail』のインタビューに応じ、自身の知名度が急激にアップしていることについて感想を語った。

 2017年にプロ転向を果たし、ツアーでは3度の優勝を誇るノーリー。そのうちの1勝は昨年10月に行なわれた四大大会に次ぐマスターズ1000シリーズの1つ「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート)で手にしたものだ。ダイナミックなフォームのフォアハンドと伸びのあるフラット系バックハンドを軸に、今季も好成績を残している。

 母国開催となった先のテニス四大大会「ウインブルドン」では、地元ファンの応援を背に苦しみながらも勝ち上がり、準々決勝で元世界7位のダビド・ゴファン(ベルギー)とのフルセットマッチを制してグランドスラム初のベスト4入りを達成。迎えた準決勝では後に大会4連覇を含む7度目の優勝を飾るノバク・ジョコビッチ(セルビア)に敗れたものの、レジェンドを相手に1セットを奪う健闘を見せた。

 そのウインブルドンでランキングポイントが付与されなかったことを「悔しいし、不名誉なことでもある」と嘆いたノーリーだが、自身の活躍に対する母国での思わぬ反響には驚きを隠せないようだ。
 
「今では道行く人が僕を認識していて、お祝いの言葉をかけてくれるようになった。それ以上の扱いを受けることだってある。幾つかの店では、コーヒーの料金は払わなくていいよと言ってくれることもあったし、クリーニング屋に行った時も大会中に楽しませてもらったお礼に、僕に料金を請求しないと言ってくれたこともあったほどだ。人々はとても親切で、これほど多くの愛と評価を受けているのは信じられないことだよ」

 さらにノーリーは「徐々にメディアへの露出も増えてきている」と言う。それでもイギリス男子テニス界を担う26歳は「だからと言って僕が変わるわけではない。僕にはまだたくさんの野望があるし、この数週間もより良いテニスプレーヤーになるために一生懸命トレーニングしているよ」と語り、現状に満足することなくさらなる高みを目指す心構えだ。

 次戦はまもなく開幕する「ミフェル・オープン」(8月1日~7日/メキシコ・ロスカボス/ハードコート/ATP250)にディフェンディングチャンピオンとして臨むノーリー。引き続き北米ハードシーズンでもどんなパフォーマンスを見せてくれるのか注目だ。

文●中村光佑

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