四大大会7勝を誇る男子テニス界のレジェンド、ジョン・マッケンロー氏(アメリカ/63歳)が欧米スポーツメディア『Eurosport』のインタビューに応じ、元世界王者のラファエル・ナダル(スペイン)を「25秒のショットクロックを守っていない」と批判したことについてコメントを出した。
現地8月30日に行なわれた「全米オープン」の男子シングルス1回戦でリンキー・ヒジカタ(オーストラリア/198位)に勝利したナダルは、25秒のショットクロック(制限時間)を超過してからサービスを打つようなシーンが見られたにもかかわらず、主審から警告を与えられることはなかった。
欧米メディア『ESPN』でこの試合の解説を務めたマッケンロー氏は「ショットクロックの25秒を超えている」と、サービスを打つまでのルーティンが長いナダルを糾弾。さらには「彼は審判から優遇されているのではないか?」と自身の見解を率直に述べていた。
すると1回戦後の会見である記者がマッケンロー氏の発言を踏まえ、突如ナダルに「ショットクロックを遵守していないことがあなたのレガシー(遺産)にある種の傷を残しているのではないか?」と質問したのだ。
これに対してナダルは珍しく笑みをこぼしながら「それは冗談だよね? 審判から優遇されているなんてことはない。ラケットを壊したり、コートを汚したりしてペナルティを受けたことはないが、ショットクロックについては25秒を超えると(確かに)警告を受けている」と丁寧に回答。「後でジョンとそれについて話してみるよ」とジョークも口にしていた。
どうやらマッケンロー氏は記者のナダルに対するくだらない質問が気に入らなかったようで、「なぜ私に責任をなすりつけるのか?その記者のせいで、ナダルは私が『サービスに時間をかけすぎているから、ナダルのレガシーが汚された』と言っていると思っているんだろう」と不満を漏らした。
その上でマッケンロー氏はナダルを非難するつもりはないと明かす。「まだ彼(ナダル)とはその一件について話をしていない」と前置きしつつも、「(ショットクロックの超過は)彼の問題ではない。彼が過去10~15年間、そのようにしてきたことは周知の事実だ。新しいことは何もないし、それは審判が決めることだ」と発言。
「彼は自分がやりたいようにする権利があるし、それが彼のような優れた選手になる理由の1つでもある。それに(うまく)対処しなければならない」として、改めてナダルには非がないことを強調した。
実際のところショットクロックは主審によって25秒を数え出すタイミングが異なるなど曖 昧な点も多々あるのは事実で、まだまだ議論や改善の余地もある。これについてはマッケンロー氏も「いつ 25秒をスタートさせるのか?それはポイントの終わりなのか、タオルを手にしたときなのか、それとも観客が席に戻った時なのかがわからない」と苦言を呈した。
文●中村光佑
【PHOTO】全米オープン2022で熱戦を繰り広げるナダルら男子選手たちの厳選写真!
現地8月30日に行なわれた「全米オープン」の男子シングルス1回戦でリンキー・ヒジカタ(オーストラリア/198位)に勝利したナダルは、25秒のショットクロック(制限時間)を超過してからサービスを打つようなシーンが見られたにもかかわらず、主審から警告を与えられることはなかった。
欧米メディア『ESPN』でこの試合の解説を務めたマッケンロー氏は「ショットクロックの25秒を超えている」と、サービスを打つまでのルーティンが長いナダルを糾弾。さらには「彼は審判から優遇されているのではないか?」と自身の見解を率直に述べていた。
すると1回戦後の会見である記者がマッケンロー氏の発言を踏まえ、突如ナダルに「ショットクロックを遵守していないことがあなたのレガシー(遺産)にある種の傷を残しているのではないか?」と質問したのだ。
これに対してナダルは珍しく笑みをこぼしながら「それは冗談だよね? 審判から優遇されているなんてことはない。ラケットを壊したり、コートを汚したりしてペナルティを受けたことはないが、ショットクロックについては25秒を超えると(確かに)警告を受けている」と丁寧に回答。「後でジョンとそれについて話してみるよ」とジョークも口にしていた。
どうやらマッケンロー氏は記者のナダルに対するくだらない質問が気に入らなかったようで、「なぜ私に責任をなすりつけるのか?その記者のせいで、ナダルは私が『サービスに時間をかけすぎているから、ナダルのレガシーが汚された』と言っていると思っているんだろう」と不満を漏らした。
その上でマッケンロー氏はナダルを非難するつもりはないと明かす。「まだ彼(ナダル)とはその一件について話をしていない」と前置きしつつも、「(ショットクロックの超過は)彼の問題ではない。彼が過去10~15年間、そのようにしてきたことは周知の事実だ。新しいことは何もないし、それは審判が決めることだ」と発言。
「彼は自分がやりたいようにする権利があるし、それが彼のような優れた選手になる理由の1つでもある。それに(うまく)対処しなければならない」として、改めてナダルには非がないことを強調した。
実際のところショットクロックは主審によって25秒を数え出すタイミングが異なるなど曖 昧な点も多々あるのは事実で、まだまだ議論や改善の余地もある。これについてはマッケンロー氏も「いつ 25秒をスタートさせるのか?それはポイントの終わりなのか、タオルを手にしたときなのか、それとも観客が席に戻った時なのかがわからない」と苦言を呈した。
文●中村光佑
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