テニス四大大会「全米オープン」は現地9月10日に女子シングルス決勝を実施。第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド/世界ランキング1位)が第5シードのオンス・ジャバー(チュニジア/同5位)を6-2、7-6(5)のストレートで下し、同大会初の優勝を飾った。
今年2月のカタール・オープンから6大会連続の優勝を成し遂げ、同時に2000年以降のWTAツアーで最多となる公式戦37連勝をマークした21歳のシフィオンテクは、7月のウインブルドン3回戦でとうとう連勝記録がストップ。北米ハードコートシーズンを迎えてからは思うような結果を残せていなかった。
だがその不安を払しょくするかのように今大会では世界女王らしい強さを見せて勝ち上がり、現地9月8日に行なわれた準決勝では第6シードのアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/6位)を逆転で撃破。全米では自身初となる決勝へと駒を進めていた。
迎え撃つはウインブルドンに続いてグランドスラム2大会連続の決勝進出を果たしたジャバー。アフリカ人女子選手として初の全米決勝にたどり着いた彼女は、多彩な攻撃と巧みなラケットタッチを武器に持つ28歳だ。両者のこれまでの対戦成績は2勝2敗と全くの互角。それだけにシフィオンテクにとっても非常に厳しい戦いを強いられることが予想されていた。
だが今回の決勝でもシフィオンテクは抜群の勝負強さを発揮した。立ち上がりから広角に打ち分けるストロークで主導権を確保し、第1ゲームから3ゲームを連取。第5ゲームでブレークバックを許すも、直後の第6ゲームで再びブレークを奪って第1セットを先取する。
第2セットに入っても勢いが衰えないシフィオンテクは第2、6ゲームでブレークに成功。しかし徐々にリズムをつかんだジャバーに押されて2度のブレークを喫し、勝負の行方はタイブレークに。ここでシフィオンテクが正確なリターンで相手のミスを誘い、1時間50分の熱戦を制してタイトルをつかみ取った。
6月の全仏オープンに続いて今季2度目、そして通算3度目のグランドスラム優勝を飾ったシフィオンテクは、ポーランド人女子選手として初めてとなる全米優勝も達成。
試合後の表彰式では「私はなぜこんなことを成し遂げられたのかわかっていません」と驚きを隠せない様子を見せつつも、「全仏に続いて全米でも優勝を飾ることができました。今大会は私にとって大きなチャレンジでしたが、本当に優勝できて今は夢心地です。プレッシャーに負けずに優勝できたことを誇りに思います」と喜びをあらわにした。
続けてシフィオンテクは惜しくも準優勝に終わった対戦相手のジャブールへ「準優勝おめでとうございます」と祝福の言葉をかけ、「私たちはいいライバルですね。これからも(2人で)いい試合をやっていきましょう。いつかあなたが四大大会を勝つ日が必ず来ると思っています」とエールを送った。
またしてもポーランドテニス界に新たな歴史の1ページを刻み込んだシフィオンテク。今後も変わらず女子テニスを牽引していく存在となりそうだ。
文●中村光佑
【PHOTO】シフィオンテク、ジャバーら全米オープン2022で熱戦を繰り広げた女子選手たちの厳選写真!
今年2月のカタール・オープンから6大会連続の優勝を成し遂げ、同時に2000年以降のWTAツアーで最多となる公式戦37連勝をマークした21歳のシフィオンテクは、7月のウインブルドン3回戦でとうとう連勝記録がストップ。北米ハードコートシーズンを迎えてからは思うような結果を残せていなかった。
だがその不安を払しょくするかのように今大会では世界女王らしい強さを見せて勝ち上がり、現地9月8日に行なわれた準決勝では第6シードのアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/6位)を逆転で撃破。全米では自身初となる決勝へと駒を進めていた。
迎え撃つはウインブルドンに続いてグランドスラム2大会連続の決勝進出を果たしたジャバー。アフリカ人女子選手として初の全米決勝にたどり着いた彼女は、多彩な攻撃と巧みなラケットタッチを武器に持つ28歳だ。両者のこれまでの対戦成績は2勝2敗と全くの互角。それだけにシフィオンテクにとっても非常に厳しい戦いを強いられることが予想されていた。
だが今回の決勝でもシフィオンテクは抜群の勝負強さを発揮した。立ち上がりから広角に打ち分けるストロークで主導権を確保し、第1ゲームから3ゲームを連取。第5ゲームでブレークバックを許すも、直後の第6ゲームで再びブレークを奪って第1セットを先取する。
第2セットに入っても勢いが衰えないシフィオンテクは第2、6ゲームでブレークに成功。しかし徐々にリズムをつかんだジャバーに押されて2度のブレークを喫し、勝負の行方はタイブレークに。ここでシフィオンテクが正確なリターンで相手のミスを誘い、1時間50分の熱戦を制してタイトルをつかみ取った。
6月の全仏オープンに続いて今季2度目、そして通算3度目のグランドスラム優勝を飾ったシフィオンテクは、ポーランド人女子選手として初めてとなる全米優勝も達成。
試合後の表彰式では「私はなぜこんなことを成し遂げられたのかわかっていません」と驚きを隠せない様子を見せつつも、「全仏に続いて全米でも優勝を飾ることができました。今大会は私にとって大きなチャレンジでしたが、本当に優勝できて今は夢心地です。プレッシャーに負けずに優勝できたことを誇りに思います」と喜びをあらわにした。
続けてシフィオンテクは惜しくも準優勝に終わった対戦相手のジャブールへ「準優勝おめでとうございます」と祝福の言葉をかけ、「私たちはいいライバルですね。これからも(2人で)いい試合をやっていきましょう。いつかあなたが四大大会を勝つ日が必ず来ると思っています」とエールを送った。
またしてもポーランドテニス界に新たな歴史の1ページを刻み込んだシフィオンテク。今後も変わらず女子テニスを牽引していく存在となりそうだ。
文●中村光佑
【PHOTO】シフィオンテク、ジャバーら全米オープン2022で熱戦を繰り広げた女子選手たちの厳選写真!