間もなく開幕する男子テニス団体戦「レーバー・カップ」(9月23日~25日/イギリス/ハードコート)に出場する元世界王者のラファエル・ナダル(スペイン/現世界ランク3位)が欧米スポーツ専門メディア『Eurosport』のインタビューに登場。同大会限りで現役を引退するロジャー・フェデラー(スイス)とのダブルスに向けた意気込みを明かすとともに、かけがえのない盟友との関係性についても語った。
長らく右ヒザのケガに悩まされてきた41歳のフェデラーは、現地9月15日に更新した自身の公式SNSを通じて、今回のレーバー・カップを最後に現役を退く意向を表明。これを受けてナダルは公式ツイッターで「コート内外でたくさんの素晴らしい瞬間を共有できたこと、そしてあなたとこれまでの年月を共有できたことは喜びであり、また名誉であり恩恵でもあった」と惜別のメッセージを送っていた。
9月21日の午後にレーバー・カップ会場で記者会見を開いたフェデラーは現地23日のダブルスが「現役最後の試合になる」と正式に発表している。スイスのニュースメディア『SRF』によると、「ラファ(ナダル)とダブルスを組めるかもしれない。そうなれば夢のように素敵なことになるだろうね」とも話していたそうだ。
そして希望は叶う。今回のダブルスでフェデラーとナダルによるペアが実現。チームワールド(世界選抜)のジャック・ソック(アメリカ)/フランシス・ティアフォー(アメリカ)と対戦する運びとなった。
「みんなにとって、そして僕にとって、間違いなくお手本になった人だ」と称賛するフェデラーのラストマッチで一緒にプレーをすることについて、ナダルは「正直言うと、(色んな意味で)難しい試合にはなりそう。どのような感じになるのかな」と珍しく緊張の面持ちだ。
それでもナダルは共にテニス界を牽引してきたフェデラーが安心して最後の花道を飾るために、できる限り協力をしたいと考えているようだ。
「彼の最後の試合がさらに特別なものになるように、ささやかながら手助けができればと思っている。このような特別な瞬間に、彼の隣にいられることを誇りに思うし、幸せだよ」
2004年3月のマイアミ・オープン(ATP1000)で初めて顔を合わせたフェデラーとナダルはこれまでに公式戦で40度対戦しており、グランドスラム決勝の大舞台でも幾度となくしのぎを削ってきた。“永遠のライバル”とも称されるフェデラーとの関係性を、ナダルはこう描写する。
「よくわからないけど、最初からいつもとても気楽でポジティブな関係だったと思う。何年もかけて、より良い形で成長してきた。このような(友好的な)ライバル関係があったことで、お互いの財団のためにエキジビションをやるとか、このスポーツの歴史の中で重要な瞬間を共有できた。コート内外で、そしてATP評議会のメンバーとしても僕たちは一緒に過ごしてきた。とにかくとてもポジティブな形でこの関係を築くことができた」
世界中のファンが様々な感情を抱えながら見守るであろうフェデラーの“ラストダンス”。グランドスラム20勝を誇るレジェンドの最後の雄姿を目に焼き付けたい。
文●中村光佑
【PHOTO】あの名シーンも!史上屈指のライバル、フェデラー&ナダルの"若かりし頃"ギャラリー
長らく右ヒザのケガに悩まされてきた41歳のフェデラーは、現地9月15日に更新した自身の公式SNSを通じて、今回のレーバー・カップを最後に現役を退く意向を表明。これを受けてナダルは公式ツイッターで「コート内外でたくさんの素晴らしい瞬間を共有できたこと、そしてあなたとこれまでの年月を共有できたことは喜びであり、また名誉であり恩恵でもあった」と惜別のメッセージを送っていた。
9月21日の午後にレーバー・カップ会場で記者会見を開いたフェデラーは現地23日のダブルスが「現役最後の試合になる」と正式に発表している。スイスのニュースメディア『SRF』によると、「ラファ(ナダル)とダブルスを組めるかもしれない。そうなれば夢のように素敵なことになるだろうね」とも話していたそうだ。
そして希望は叶う。今回のダブルスでフェデラーとナダルによるペアが実現。チームワールド(世界選抜)のジャック・ソック(アメリカ)/フランシス・ティアフォー(アメリカ)と対戦する運びとなった。
「みんなにとって、そして僕にとって、間違いなくお手本になった人だ」と称賛するフェデラーのラストマッチで一緒にプレーをすることについて、ナダルは「正直言うと、(色んな意味で)難しい試合にはなりそう。どのような感じになるのかな」と珍しく緊張の面持ちだ。
それでもナダルは共にテニス界を牽引してきたフェデラーが安心して最後の花道を飾るために、できる限り協力をしたいと考えているようだ。
「彼の最後の試合がさらに特別なものになるように、ささやかながら手助けができればと思っている。このような特別な瞬間に、彼の隣にいられることを誇りに思うし、幸せだよ」
2004年3月のマイアミ・オープン(ATP1000)で初めて顔を合わせたフェデラーとナダルはこれまでに公式戦で40度対戦しており、グランドスラム決勝の大舞台でも幾度となくしのぎを削ってきた。“永遠のライバル”とも称されるフェデラーとの関係性を、ナダルはこう描写する。
「よくわからないけど、最初からいつもとても気楽でポジティブな関係だったと思う。何年もかけて、より良い形で成長してきた。このような(友好的な)ライバル関係があったことで、お互いの財団のためにエキジビションをやるとか、このスポーツの歴史の中で重要な瞬間を共有できた。コート内外で、そしてATP評議会のメンバーとしても僕たちは一緒に過ごしてきた。とにかくとてもポジティブな形でこの関係を築くことができた」
世界中のファンが様々な感情を抱えながら見守るであろうフェデラーの“ラストダンス”。グランドスラム20勝を誇るレジェンドの最後の雄姿を目に焼き付けたい。
文●中村光佑
【PHOTO】あの名シーンも!史上屈指のライバル、フェデラー&ナダルの"若かりし頃"ギャラリー