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西岡良仁が韓国オープン決勝進出! 好調な「賢いテニス」で2度目のツアー優勝へ王手<SMASH>

スマッシュ編集部

2022.10.01

前日の試合で世界2位を破っている絶好調の西岡良仁が1日の試合にも勝利して決勝へ駒を進めた。(C)Getty Images

 現在開催中の「韓国オープン」(9月26日~10月2日/韓国・ソウル/ハードコート/ATP250)は、10月1日にシングルス準決勝を実施。日本の西岡良仁(世界ランキング56位)がアレクサンダー・コバチェビッチ(アメリカ/222位)を6-3、4-6、6-3のフルセットで破り決勝進出を決めた。

 西岡がツアー決勝に駒を進めるのは、準優勝した今年8月のシティ・オープン(アメリカ・ワシントン)に続き今季2度目。キャリアでは通算4度目の決勝となる。

 前日行なわれた試合で今年の全米オープン準優勝者の世界2位キャスパー・ルード(ノルウェー)をフルセットの末に下す大金星を手にした西岡。試合後は「とてもいいプレができたし、賢いテニスができた。(準決勝は)良いテニスのまま頑張ってきます」と意気込んだが、その言葉どおり西岡らしい巧みなテニスを披露した。

 コバチェビッチの豪快なサービスから始まった第1セット。西岡は確実にリターンを返すと、そこから伸びのあるフォアでコースを突き、強烈なバックをコートに突き刺す。前日の試合でも見せた多彩な攻めでポイントを重ねる。

 西岡は第3ゲームで迎えたブレークチャンスを逃すが、第5ゲームで再び迎えたブレークチャンスをきっちりと取り切りリードを奪うと、そのままキープを続け6-3で第1セットを手にした。
 
 このまま西岡ペースで進むかと思われた第2セットは、ラッキールーザーでの出場ながら格上選手を次々と破ってきたコバチェビッチの反撃をくらい、第5ゲームでブレークを許す。すると力で押してくる相手のボールにあと一方追いつかず、4-6で第2セットを落とした。

 迎えたファイナルセット。それでも西岡は落ち着いていた。それは自身にとって想定内の展開だったのかもしれない。表情を変えずに淡々とプレーする西岡は多彩なストロークに加え、ネットにも積極的に出てポイントを奪う。立ち上がりから3ゲームを連取すると、つかんだ流れを手離すことなく勝利へと突き進んだ。

 この日も観衆を魅了する「賢いテニス」を披露した西岡が、明日の決勝で対戦するのは元世界10位のデニス・シャポバロス(カナダ)。ともに今季初タイトルを狙うレフティ同士の大一番。両者は2018年の深セン大会で1度対戦しており、その時は西岡がフルセットで勝利している。今大会好調を維持し続ける西岡のツアー2勝目を期待したい。

構成●スマッシュ編集部

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