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復帰時期の先延ばしが続く錦織圭。約12年半ぶりに世界ランキング圏外へ「まだちょっと先が見えない」<SMASH>

中村光佑

2022.10.18

大会の欠場表明が続き、もどかしい日々を送っている錦織。(C)Getty Images

 現地10月17日、ATP(男子プロテニス協会)は最新の世界ランキングを発表。左股関節の負傷により約1年以上戦列を離れている元世界4位の錦織圭が約12年半ぶりにランク圏外となった。

 2010年4月19日から長年にわたってランキングポイントを維持してきた32歳の錦織は、シングルス2回戦で敗退した昨年10月の「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート)を最後にツアーから離脱。同大会で獲得した25ポイントがこのほど更新された世界ランキングで消滅し、同時に彼の名前も消去された。

 今年1月に左股関節の内視鏡手術を決行し、懸命なリハビリを経て順調な回復ぶりをアピールしてきたが、最近は復帰を予定しているツアー大会で欠場表明を繰り返すなど、もどかしい日々を送っている。

 また今月初旬に行なわれた「楽天ジャパンオープン」(東京・有明/ハードコート/ATP500)のトークイベントでは、「1個の大きなケガ(股関節負傷)でその場所をかばって別のところに痛みが出てしまっている。早く出たい気持ちはあるが、まだちょっと先が見えない」と発言。
 
 現時点では、10月24日から行なわれる下部大会「ラスベガス・テニス・オープン」(アメリカ・ラスベガス/ハードコート)、11月7日から開催の「カルガリー・ナショナルバンク・チャレンジャー」(カナダ・カルガリー/ハードコート)、さらにその翌週の「ドラモンドビル・チャレンジャー」(カナダ・ドラモンドビル/ハードコート)にワイルドカード(主催者推薦)でエントリーしているが、復帰時期がさらに先延ばしとなる可能性は高い。

 ケガの箇所を考慮すればやはり無理は禁物である。日常生活に支障が出るケースもあるだけに慎重にならざるを得ないのは致し方ないだろう。世界に誇る日本のエースが完全復活を遂げるその日まで、自分のペースで調整を進めてほしい。

文●中村光佑

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