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海外テニス

今季限りで現役引退のセッピが、母国2大会で主催者推薦を貰えず「出場したかったが、許可してもらえなかった」<SMASH>

中村光佑

2022.10.18

イタリアテニス連盟の対応に不満を漏らしたセッピ。(C)Getty Images

イタリアテニス連盟の対応に不満を漏らしたセッピ。(C)Getty Images

 数日前に、今季限りでの現役引退を表明した男子テニス元世界ランク18位のアンドレアス・セッピ(イタリア/301位)が、現地10月16日に自身の公式インスタグラム(@andyseppio)のストーリーを更新。母国のツアー大会で、本戦ワイルドカード(主催者推薦)の付与を申請した際のイタリアテニス連盟の対応に不満を漏らした。

 股関節の負傷の影響で、大会出場当時、257位までランキングを落としていたセッピは、前週行なわれた男子テニスツアー「フィレンツェ・オープン」(イタリア・フィレンツェ/インドアハードコート/ATP250)の予選に出場しマイケル・イーマー(スウェーデン/99位)にストレートで敗退した。

 そして、現地10月13日にイタリアテニス連盟の公式サイトを通じて「遅かれ早かれ、誰にでも終わりは来る。38歳でそれを恥じることはないだろう」とコメント。

 自身のインスタグラムでは、10月24日から行なわれる下部大会「スパーカッセ・チャレンジャー・ヴァル・ガルデーナ」(イタリア・オルティゼーイ/ハードコート)を最後に現役から退く意向を表明した。

 シングルスでは3度のツアータイトルを獲得している38歳のセッピは、フェリシアーノ・ロペス(スペイン/453位)、フェルナンド・ベルダスコ(スペイン/119位)に次いで、男子テニス史上3番目となる66大会連続のグランドスラム出場記録を有している。

 また、2015年の全豪オープン3回戦では、グランドスラム20勝を誇るレジェンドであるロジャー・フェデラー(スイス)に勝利した経験も持つ実力者だ。
 
 キャリアの終焉が刻一刻と迫っているセッピは、母国のファンの前で「テニスに別れを告げたい」として、イタリアテニス連盟に対してフィレンツェ大会と現在開催中の「ナポリ・カップ」(10月17日~23日/イタリア・ナポリ/ハードコート/ATP250)におけるワイルドカードを申請していたという。

 ところが、そんな彼を待ち受けていたのは同連盟からの非情な回答だった。このほど、自身の公式インスタグラムのストーリーで、セッピはこう明かしている。

「フィレンツェとナポリの大会に出場したかったが、残念ながらイタリアテニス連盟は、『引退するテニスプレーヤーにワイルドカードを与えるのは無駄だ』と主張して、許可してくれなかった」

 ワイルドカード自体は、大会主催側の裁量が大きいのは事実だ。また、連盟としては『より年齢の若い自国選手に付与したい』という考えがあるのかもしれない。そうは言っても、長年イタリアテニス界の発展に貢献してきただけに、セッピもこのような対応をされたのが相当ショックだったようだ。

文●中村光佑

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