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海外テニス

ジョコビッチ、来年の全豪オープン出場へ! 豪政府が入国禁止措置を解除と現地メディア報道<SMASH>

中村光佑

2022.11.16

今年の全豪オープンでは会場での練習を許されながら、結局は国外退去に至ったジョコビッチ。来年は出場できる見通しとなった。(C)Getty Images

今年の全豪オープンでは会場での練習を許されながら、結局は国外退去に至ったジョコビッチ。来年は出場できる見通しとなった。(C)Getty Images

 今年1月に新型コロナウイルス・ワクチン接種免除をめぐるオーストラリア入国騒動の末、国外退去と全豪オープン欠場を余儀なくされ、同時に豪州政府から「3年間の入国禁止」を通告された男子テニス元世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア/現世界ランク8位)。だがこのほど豪メディア『Sydney Morning Herald』など複数の海外メディアが、来年1月には入国が認められ、同月16日から29日まで開催される全豪にも出場できる見込みであると大々的に報じている。

 オーストラリアでは今年7月初旬に国内の新型コロナ感染拡大防止プロトコルが緩和され、豪連邦政府が全ての渡航者に対するワクチン接種義務を廃止。すでにワクチン未接種者の入国も認められている。

 また今年5月末に豪州政権が交代し、選挙に勝利した労働党党首のアンソニー・アルバニージ氏が第31代首相に就任。同じ選挙で当選した新移民相のアンドリュー・ジャイルズ氏が先日地元メディアの取材に応じた際、「我々はノバク(ジョコビッチ)に課せられた3年間にわたる入国禁止の制裁を解除する権利を行使し、ビザを交付するだろう」と発言したという。

 テニス系海外メディア『UBITENNIS』によれば、とある豪政府関係者は「今回の報道については正式に発表されたものではない」と強調しているものの、全豪のトーナメントディレクターを務めるクレイグ・タイリー氏は最近の豪州通信社『AAP』のインタビューで「ノバク(ジョコビッチ)の全豪出場は認められると確信している」と話したようだ。
 
 なお現在もワクチンを接種していないジョコビッチの豪州入国と全豪出場許可に舵を切ることについて、アルバニージ氏は「前政権の官僚的なミスのスパイラルによる犠牲者となったノバクへの制裁を維持することに何の意味も見出さない。彼は罪を犯したわけではない」と前内閣への批判を交えつつ賛同の意を示している。

 実は同氏は以前から“大のテニス好き”として知られており、数か月前には英紙『Daily Mail』が「アルバニージ氏がジョコビッチの3年間にわたる入国禁止措置の停止を求めるべく、豪テニス連盟と緊密にコンタクトを取っている」と伝えていた。

 これを受けてジョコビッチ本人は先月末に応じた母国セルビアメディア『sportal』のインタビューで「出場できる流れになってきているとは感じる。ポジティブな答えを期待しているし、オーストラリア政府の人たちが前向きな答えを出してくれることを願っている」とコメントしていたが、豪当局にもその思いはしっかりと届いていたようだ。このまま無事に過去9度の優勝を誇る思い出の舞台でプレーする姿が見られることを願いたい。

文●中村光佑

【PHOTO】全豪優勝カットも! テニス史上に残る名プレーヤー、ジョコビッチの厳選ショット!
 

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