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ナダルが新シーズンに向けてスケジュールを縮小化!4度優勝のメキシコ・オープンは出場を断念<SMASH>

スマッシュ編集部

2022.12.03

キャリアの終盤を迎えているナダルが4度優勝のメキシコ・オープン(写真)への出場を断念するなど、2023年シーズンの日程を見直すことに言及した。(C)Getty Images

 男子テニス界の大御所ラファエル・ナダル(世界ランキング2位/スペイン)のツアー活動が、37歳を迎える2023年からは限定的になるようだ。

 2022年シーズンを終え、現在は中南米でエキジビション・ツアーに参加しているナダル。スポーツ専門メディア『EUROSPORT』によれば、その一環として訪れたメキシコで取材に応じた際に「ここでプレーするのは最後になる可能性が高い。アカプルコの名前は私の2023年のカレンダーにはなく、2024年のシーズンでも遠く感じる」と語ったというのである。

 ナダルが口にしたアカプルコとは「メキシコ・オープン」(ATP500)のことで、昨年2月に開催された時には4度目の優勝を遂げた相性の良い大会である。すでに来年2月の実施も決まっているが、5度目の優勝を目指して再びメキシコを訪れることはないというのだ。

 グランドスラム(四大大会)通算22勝という最多記録を誇る現役レジェンドは、一方ではケガとの戦いも強いられていた。昨年後半はケガにより身体が思うように動かず、一時は「引退」も考えたという。長きにわたり酷使されてきた身体はボロボロなのである。

 今年1月の全豪オープンでは奇跡の復活優勝を果たし、全仏オープンでは試合毎に神経に痛み止めを打ちながら前人未到の14度目の優勝を遂げた。だが、ウインブルドンでは腹筋を断裂させて準決勝を棄権。シーズン終盤にはコートに戻って来たが、結果は出せていない。

「私にとって今一番大事なことは、重要な大会に万全の体調で臨むことだ」と語るナダル。その発言は引退を示唆するものではないが、自身のキャリアの終盤に向けて活動を制限しなければならない状況にあることを示している。
 
 今年9月に現役から退いた盟友のロジャー・フェデラー氏も、キャリアの終盤では自身のコンディションを考慮しながらエントリーする大会を絞り込んでいた。だからこそ41歳に至るまで現役を続けられた。そう考えればナダルの判断は今後も現役を続ける上での正しい判断といえるかもしれない。

「私は現在もプロフェッショナルなレベルでワクワクするような目標を持ち続けている。大きな舞台で戦うことが好きだし、人々の愛が私を勇気づけてくれる」と語るナダル。来シーズンはその活動は限定的になるだろうが、それでも彼のファイティングスピリッツが衰えることはないはずだ。

構成●スマッシュ編集部

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