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海外テニス

42歳ビーナスが来季全豪のワイルドカードを獲得。大会主催者は歓迎の意「我々の偉大なロールモデル、リーダーだ」<SMASH>

中村光佑

2022.12.20

ケガで戦列を離れていたビーナス。全豪出場をきっかけに復活を遂げられるか。(C)Getty Images

ケガで戦列を離れていたビーナス。全豪出場をきっかけに復活を遂げられるか。(C)Getty Images

 来年1月16日から29日まで開催される年内最初のグランドスラム「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)に、42歳の元世界女王、ビーナス・ウィリアムズ(アメリカ)が本選ワイルドカード(WC、主催者推薦)で出場することが明らかになった。テニス系海外メディア『UBITENNIS』など複数のメディアが報じている。

 元世界ランク1位のセレナ・ウィリアムズを妹に持ち、四大大会で7度のシングルス優勝を誇るビーナスは、今月初旬に自身が運営するYouTubeチャンネル『Venus Williams』で配信した最新の動画内で、「これだけ色々と聞かれたから言っておくけど、まだテニスが好きで、またプレーしたい。それがいつになるのかはまたはっきり伝えるわ」と現役続行を明言。各方面で囁かれてきた“引退説”をきっぱりと否定していた。

 ちなみに今回出場権を獲得した全豪は、ビーナスにとっても非常に相性の良い大会であり、シングルスでは、2003年と17年大会で準優勝、キャリア全体でも9度にわたってベスト8以上に進出している。

 またダブルスでは、セレナとの姉妹ペアで4度の優勝を経験。1998年大会ではジャスティン・ギメルストブ(アメリカ)と出場した混合ダブルスで頂点に立った。

 思い出が詰まったメルボルンの舞台で再びプレーできることについて、ビーナスは以下のように喜びを語っている。
 
「1月の全豪オープンに出場するためにメルボルンに戻ることになり、とても興奮しています。私はもう20年以上、オーストラリアでプレーをしていますが、オーストラリアのコミュニティは、いつも私を心から応援してくれています。またファンの皆さんのためにプレーできるのは光栄なことですし、今年の大会でより多くの思い出を作れることを楽しみにしています」

 ビーナスの出場決定を受け、全豪のトーナメントディレクターを務めるクレイグ・タイリー氏もコメントを発表。長きにわたって女子テニス界を牽引してきた42歳のレジェンドへ、称賛と歓迎の言葉を述べた。

「ビーナスは素晴らしいプレーヤーであり、ファンのお気に入りであるだけでなく、我々のスポーツにおいて、多くの点で偉大なロールモデル、リーダーです。私たちは、1月の全豪オープンに彼女を再び迎えることができ、とてもうれしく思っています」

 ここ最近は度重なるケガにも見舞われ、大会出場数が大幅に減っているビーナス。21年以降は計15試合しかプレーしておらず、そのうち勝利したのもわずか3試合しかない。ぜひとも全豪で、完全復活のきっかけを掴んでもらいたいものだ。

文●中村光佑

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